第43話 美陽の孤立と、潤への不安
1. 変わり始めるクラスの態度
「……あれ?」
美陽は、朝の教室でふと違和感を覚えた。
・今まで普通に話していたクラスメイトが、どこか距離を取る。
・すれ違うとき、ヒソヒソと話しているのが聞こえる。
・目が合うと、すぐに逸らされる。
(なんか……みんなの雰囲気が違う)
気のせいかな?
最初はそう思おうとした。
でも、それが気のせいではないと確信する出来事が起こる。
2. 友人の変化 - 疑いの目
昼休み、美陽の仲の良い友人が少しぎこちない顔で話しかけてきた。
「ねぇ、美陽……ちょっといい?」
「うん?」
「最近さ、美陽のこと変な噂流れてるの、知ってる?」
「……え?」
友人は少し言いにくそうにしながら続けた。
「潤くんのこと、本気じゃないとか……他の男子とも仲良いとか……」
「えっ……」
思わず息をのむ。
「それって……嘘だよ。そんなこと、言ってないし……」
「うん、私もそう思ってるけど……でも、みんな気にしてるみたいで」
「……」
美陽は何も言えなくなった。
3. 孤立する美陽
午後の授業が終わり、放課後。
帰りの支度をしていると、ふと後ろのグループが美陽の話をしているのが聞こえた。
「潤くん、かわいそうだよね」
「彼女があんな感じじゃ、そりゃ気持ち冷めるでしょ」
「……聞こえてるんだけど」
美陽は振り向いて言った。
すると、クラスメイトたちは「あっ」と少し気まずそうな顔をしたものの、すぐに「でも事実でしょ」と言い返してくる。
「ちがう。そんなことない……」
「じゃあ、なんで幸大くんとも仲良くしてたの?」
「え、それは……」
(なんで、こんなことになってるの?)
美陽は、どう説明しても信じてもらえない空気に、胸がぎゅっと締めつけられるのを感じた。
(誰が、こんな噂を……)
4. 潤に相談できない
その日の夜。
美陽はスマホを見つめていた。
潤から、「明日、どっか寄り道しようぜ」とメッセージが来ている。
(……潤くんに、噂のこと話そうかな)
一瞬、そう思った。
でも――
(こんなことで潤くんを困らせたくない)
潤くんまで変に思われたらどうしよう。
それに、彼がこの噂を耳にしたら……どんな顔をするだろう?
「……大丈夫、大丈夫」
自分にそう言い聞かせながら、美陽はメッセージを打つ。
「うん、楽しみ!」
それでいい。
そう思ったはずなのに、胸の奥が重かった。
5. 幸大の違和感 - 噂の発信源を探る
「……なんか、気に食わねぇな」
その頃、幸大は廊下で別のクラスメイトから噂を聞いていた。
「美陽、最近評判悪いよなー」
「いや、さすがにあれは盛られてるだろ」
「でもさ、なんか柳田さんも話してたよね?」
その言葉に、幸大の目が鋭くなる。
「柳田?」
「うん、“美陽ちゃん、ちょっと危なっかしいよね”って」
「……」
(やっぱり、あいつか)
幸大は、静かに拳を握った。




