表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15年目の愛  作者: みいな
32/91

第32話 デート当日 - 潤の告白

土曜日の朝、みなとみらい駅の改札前。


冷たい冬の空気の中、美陽は少しだけ緊張しながら待ち合わせの場所に立っていた。


(潤と二人で出かけるの、なんか不思議な感じ)


今まで何度も話してきたし、文化祭や打ち上げでも一緒にいた。

それなのに、「デート」となると、どこか落ち着かない気持ちになる。


そんなことを考えていると――


「お、待たせた?」


聞き慣れた声に振り向くと、潤がラフな私服姿で立っていた。


黒のコートに、カジュアルなニットとデニム。

いつもの爽やかさに、少し大人っぽさが加わった雰囲気だった。


「……待ってないよ」


「そっか、じゃあ行くか!」


潤は軽く笑い、美陽もつられて微笑んだ。


(今日は、楽しもう)


そう心に決めて、二人はみなとみらいの街へと歩き出した。


ショッピングと夜景 - 変わっていく距離


午前中はショッピング。

お互いの洋服を見たり、小さな雑貨屋を巡ったりしながら、いつも通り楽しく過ごした。


昼食を食べた後は、みなとみらいのベイエリアを歩く。


「夜になったら、イルミネーションもっと綺麗になるな」


「うん、楽しみ」


冬の澄んだ空気の中、二人の距離は自然と近くなっていた。


そして、日が暮れ始めた頃――


「最後に、観覧車乗るか」


潤がそう提案した。


美陽は一瞬驚いたが、すぐに頷いた。


「うん、いいね」


観覧車の中での告白


二人は並んでゴンドラに乗り込む。


扉が閉まり、ゆっくりと上昇していくと、みなとみらいの夜景が広がる。


「……綺麗だね」


「ほんとにな」


遠くに見える横浜の街並み、光り輝く海辺のイルミネーション。

まるで、世界がキラキラと輝いているようだった。


そんな景色を眺めながら、ふと、潤の視線を感じる。


「……美陽」


「え?」


潤は真剣な目で、美陽を見つめていた。


「俺、お前のことが好きだ」


その言葉に、心臓が大きく跳ねる。


「……!」


「ずっと前から、ちゃんと伝えたかった」


「だから、今日、ちゃんと言う」


「俺と付き合ってほしい」


潤の言葉は、真っ直ぐだった。


軽い冗談なんかじゃない。

真剣に、まっすぐに、今この瞬間の気持ちを伝えてくれている。


美陽の決意


美陽は、胸の奥で何かが揺れるのを感じていた。


(……潤くんが、私を好きって)


嬉しい。


素直に、そう思った。


(ずっとそばにいてくれたし、私のこと、大切にしてくれたし)


そして――


(幸大のことは……)


ほんの少しだけ、幸大の顔が頭をよぎった。

でも、美陽は静かに目を閉じて、心の中で決意した。


(もう、前を向こう)


「……うん」


潤の目を見て、美陽は微笑む。


「よろしくお願いします」


潤の表情が、少し驚いたように揺れた後、

すごく嬉しそうに笑った。


「マジで?」


「うん」


「……やった!」


観覧車のゴンドラがゆっくりと降りていく中、二人の距離は今まで以上に近くなった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ