プロローグ
宇宙空間。
無限の闇が広がり、遠方から届く微かな恒星の光が小惑星群を照らしている。
漆黒に包まれ、一つの人影が隕石群の傍で静かに佇んでい、いや、浮いている。
「受験生番号0032、十五歳、魔導士序列6、ワスドム出身」
「試験期間内一切の物理、魔導器具を禁じており、休憩時間なし……祝福、加護などを無効化してください……召喚魔法、精霊術などの使用を控えてください……」
静寂のなか、何処からともなく声が響き渡っている。
「今から上位魔導士試験を執り行う、魔導システムの指令に従ってください」
無感情の声と共に、無数の光線が宇宙空間に浮かび上げ、複雑の魔法回路を構成した。
「第一段階、物理世界における適性」
荒涼の宇宙空間の宇宙空間に突然巨大の爆発が起こり、まるでもう一つの恒星が誕生したような炎が人影を飲み込んでいく。
「恒星表面環境模擬、時限10分」
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「極寒環境生成、時限10分」
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「放射線耐性測定、開始」
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「第二段階、スカイにおける適性、スカイに入りなさい」
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