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エピローグ1

ドロップアイテムはやはりというかなんというか、スキルオーブだった。


「回復魔法か……」


「いやいりませんよ!? なんでこっち向くんですか!?」


 この攻略はミリタリーが始めたことだ。ボスが回復スキルを使うところまで削ったのもミリタリーだし、俺がやったことはとどめを刺しただけなのだ。

 そう彼女に説明すると、思いっきり反論された。


「いやいや無名さんが来る時にはボス全快でしたよね? なんならパワーアップした状態での戦闘開始でしたよね?」


「まぁ、そう言われたらそうなのだが」


「なら! これは無名さんが使っちゃってください!」


「後で返せとか言われない?」


「さっきまでかっこよかったのに急に女々しいっ!」


 気のせいだろうか、今……若干褒められた気がする。

 彼女の方を見ると無意識だったのか、少し顔が赤くなっていた。


「だ、大丈夫です! 私がなんとか言っときますから!!!」


「あ、はい……では恐縮ながら、頂戴しますね」


「どうぞ!」


 勢いに押されて貰ってしまったが、まだ使うのはやめておいた。

 何があるか分からないしね。






 俺たちはボス部屋から出て、階層始め付近にあるテレポートゾーンに向かっている。


 行きとは違い、とくに急ぐ必要もないのでゆっくり歩いていると、彼女がおずおずと俺に話しかけてきた。


「もしかして無名さん……無理やりダンジョンに入りました?」


「無理やり、というと?」


「いや……その、ダンジョンランキングの確認が……」


「それなら言ってきた」


「え! 言っちゃったんですか!?」


 何を驚いているのか分からないが、そうしないとスムーズに入れなさそうだったのだ。一刻を争う時にいちいち考えていられず、勢いで公言してしまった。


「すみません……私のせいで……」


 落ち込む彼女を見ていられなかった俺は、空気を賑やかすことにした。


「気にするな! 確かに公開はしたが、()()はしていない!」


「……」


 あんまり良くなかったっぽいわ、言ってちょっと後悔した。









 テレポートゾーンに着いたところで、俺は彼女に忠告しておいた。


「勝手にアイテム使ったし、ランキング公開したし、なんなら後ろで呼び止められてたのも全部無視してきたから……とんでもないことになってるかも」


「え、えぇー」


「まぁなんとかなるでしょ」


 とりあえずこの階層に誰も来ていないのだから、あちらで誰かしらが仕切っているのを期待している。

 彼女の方を見ると一気に気が重くなったようで、少し顔色が悪くなっていた。



「うわぁ……きっと皆もいるだろうし……。無名さん、なんか面白い話して気を紛らわしてください」


 さっきのボケを気にしてか、彼女は救いを求めるようにこちらを見てそう言った。

 挽回のチャンスだ。先程は滑ってしまったからな。



「面白い話か、そうだな…………実は俺、




















前世の記憶があるんだ」

これにて、人間嫌いと破壊世界、第一章終了となります。

二章の繋ぎでもう一話、エピローグ2を投稿します。


ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました!そして、感想、評価、ブックマークをして下さった方々、とても励みになりました!感謝感謝


さて、やっと主人公がダンジョンに入れますね。

第二章を楽しみに待っていただけるとありがたいです!

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