第十五話
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俺の、周りに。
数字が、溢れる。
ここには。
クソみてえな、「1」が。
あふれ、かえって、いる。
数字は、0以外・・・すべて、1で、ある、と。
―――「0」と「1」しかなければ、数字はすべて「1」で表される。
1も、2も、3も、4も。
数として、存在する、値。
100も、1000も、100000000も。
数として、存在する、値。
数値として存在するから。
すべて、1。
あるものは、すべて、1。
ないものは、すべて、0。
たった二つの、数字が。
この世界を、構築、している。
世界には、いろんなものが、存在している。
存在しているものは、すべて、「1」だ。
世界には、いろんなものが、存在していない。
存在していないものは、すべて、「0」だ。
世界には、あるものと、ないものしか、存在していないのだ。
ないものなのに、ない状態で、存在している。
それが、「0」。
「0」は、ないことを知らしめるための、絶対的な存在であるのだ。
「1」は、なくなれば、「0」になる。
だが、「0」はもともとないものだから、なくなりようがない。
「1」は消える未来があるというのに、「0」は消える物すら存在しない。
「1」 など、「0」に劣るとしか、思えない。
「0」 は、覇者たる存在で、普遍の王者。
世界は、「0」あってのものであると、あの時、俺は気づいたのだ。
・・・だとすれば。
俺の中にあるものは。
俺にとっては、「1」である。
俺の中に確かにあるものだというのに。
俺の生きる世界では、「0」でしか、ない。
・・・「0」でしか、ない?
・・・いいや?
・・・むしろ。
「0」であることを、喜ぶべきなのだ。
「0」として、存在していることを、喜び、誇るべきなのだ。
クソみてえな世界で、「0」として…ないものであるにもかかわらず存在している俺の中の『1』。
「0」≒『1』
0と1を組み合わせれば。
0と、1を、組み合わせて、生まれるものは。
…二進法!!!!!!!!!!
「1」あるものと、「0」ないものを、組み合わせて!!
全ての値は、表記することが、できるというのであれば!!
無限に数値を表すことが、できるというのであれば!!!
1 ―――1
10 ―――2
11 ―――3
100 ―――4
101 ―――5
110 ―――6
111 ―――7
1000―――8
1001―――9
1010―――10
…俺は!!!!!!
俺の中の無限の『1』を!!
1010―――10
10100―――20
11110―――30
101000 ―――40
110010 ―――50
111100 ―――60
1000110 ―――70
1010000―――80
1011010―――90
1100100―――100
俺の中の『1』を「0」として存在させる、クソみてえな世界に!!
引きずり出せるはずだと信じて!!!!
1100100―――100
――マジあり得なーい。
1111101000―――1000
――君は何かカン違いをしているようだね。
10011100010000―――10000
――夢を語られてもねえ…。
11000011010100000―――100000
――現実を見ないでどうするの。
11110100001001000000―――1000000
――妄想でおなかふくらむの?
100110001001011010000000―――10000000
――逃避するのもいいかげんにしたら。
101111101011110000100000000―――100000000
――いい年して幼稚なことだ。
俺の中にしかない、「1」が!!!!!
俺の生きる世界で、「0」に過ぎないだと?!
「0」として!!!立派に存在、しているんだろうがああアアあ!!!
…ふざけるな。
…ふざけるなよ?
「0」と「1」が。
「0」と「1」が。
「0」と「1」が。
俺の世界が広がる空間には。
「0」と「1」があふれていると。
0100001010001010010111101010101000111110101001000000101111101010011001000010101010101110111111101010100010100001010001010010111101010101000111110101001000000101111101010011001000010101010101110111111101010100011001000000101111101010011001000010101010101110111111101010100010100001010001010010110101000111110101001000000101111101010011001000010101010101110111111101010100010100001010001010010111101010101000111110101001000000101111101010011010100011111010100100000010111110101001100100001010101010111011111110101010001010000101000101001011110101010100011111010100100000010111110101001100100001010101010111011111110010000101010101011101111111
パソコンの中に、俺の望む世界が、広がって、いたから。
パソコンの中で、俺は、無双を極めて、いたから。
パソコンの中には、俺の、「0」と「1」が溢れていると。
パソコンの中には、俺を取り囲む現実は存在していない。
―「0」だ。
パソコンの中には、俺の望む展開が存在している。
―『1』だ。
パソコンの中には、俺の見たくない状況は存在していない。
―「0」だ。
パソコンの中には、俺の求める仲間が存在している。
―『1』だ。
パソコンの中には、俺の聞きたくない言葉は存在していない。
―「0」だ。
パソコンの中には、俺の喜ぶ物語が存在している。
―『1』だ。
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66 2
数字が!!!!!!!!!
溢れ…出すっ!!!!!!!!!!
―――お前の『1』などいらない。
「お前の中の、都合のいい現実。
お前は、首を刈った時に、何を見た?
お前は、首を刈った時に、何を感じた?」
―――そんなものはただの妄想に過ぎない。
「お前の見たものは、首を刈ったという、幻想。
お前の見たものは、首を刈ったという、優越感。
お前の見たものは、現実を知らない、都合のいい結果。
お前の見たものは、現実とはかけ離れた、都合のいい結果。」
―――力を持たない、不完全で歪な、ただの未熟な妄想。
「肉を切る手ごたえも知らないくせに。
肉を切る刃物の重さも知らないくせに。
肉を切る力強さも知らないくせに。」
「肉を切る、覚悟もないくせに。」
―――お前の『1』などいらない。
―――私はそれを、ゼロに、する。
―――お前に、必要なのは。
―――現実の。
―――「1」




