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第12話 ちょっとした意地

「アリシア様、とお呼びしても宜しいですか?」



 リューイは素敵な笑顔でそう言ってくる。

 すると、



《オレもオレも!アリシア様でいいか?》



 グレンはドラゴンだから表情は読みづらいけど、ニシシッと笑ってそう言った。



 名前を呼ばれるのは嬉しい。

 でも、



『…様、いらない』


 私がぷくーっと頬を膨らませて言うと、2人は身悶え始めた。


 ……?



《…………可愛い》


 ぼそっと呟かれたそれは念話だからか。

 念話は強く思う事で相手に思いを伝える事が出来る魔法の一種だそう。

 だからなのか、本人は呟いた事を気付いていない様子。



『……ふぇ?』


 訳が分からずコテン、と頭を傾げる。



「はぅっ……む、胸が苦しいです…」



 リューイも様子がおかしい。


 2人がずっと変な様子で私が言った事への返事がないからもう一度言ってみる事にした。



『様、つけないで…?』



「《っ!!》」


 2人共顔真っ赤だけど熱でもあるのかな?



「わ、分かりました。では、アリシア、とお呼びしても宜しいですか?」



 嬉しくなって笑顔でコクコク、と何度も頷く。


《お、オレも!アリシアって呼ぶぞ!》



『ん、アリシアが、いい。よろしく、ね』



 こうして私は、やっと2人に挨拶を返す事が出来たのであった。

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