Information warfareⅢ~使い魔~
「使い魔か、よく魔女が従えているアレだな?」
「そうだな。よくお話で魔女がカラスとかを飛ばして見てたりする奴だな」
「ということはカラスを魔法でどうにかする、ということだろうか?」
「そうだ」
口ぶりから察するに、忍者はやはり使い魔を用いることは無いらしい。諜報や暗殺のプロである忍者が使い魔を持っていてもなんら不思議ではなかったんだけどな。
俺の憶えている記憶では使い魔を試しに作ったことはあっても使い魔を使って備考したことは無いことになっている。要するに上手な使い魔の扱い方がわからない。上谷さんも知らないとなると使い魔をそのまま着けさせるぐらいしか思いつかないぞ。レインも口を出してこないしな。
「使い魔はどんな動物でも選べるんだが、選んでくれないか?尾行のことはさっぱりわからんからな」
「時間がないので欲しい能力を挙げますね。居てもおかしくない、夜目が利く。この二つですかね。では」
正直に言うと俺はすっかり二人を待たせていることを忘れていた。上谷さんが気づいていなかったら湯川さんに内容を聞かれる、幼なじみもこの事件に巻き込む、といった事態になってただろう。
上谷さんナイスだ。
俺はその二つの条件に合う動物を考えながら二人の元へと帰った。随分と長いトイレになってしまったな...