表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/71

サイカイⅩ~衝撃~

頷いた湯川さんは素直にトコトコと去って行った。そうして一対一になった途端、忍者が口を開く。


「率直に言わせてもらう。一緒に忍者を倒してくれ」

「忍者を倒せ!!?」


 どいうこと...だよ、お前も忍者じゃじゃないか。それに俺を殺そうとしてただろ。あの悪役ぶりはどこにいったんだよ!おかしいとは思うのだが何度見てもあいつの目は真面目そのもので、先の声も真摯さが篭っていた。

 俺が質問しようと口を開こうとすると何を言おうとしたのか判ったのか、手で制して忍者は言った。


「確かに演技とはいえ攻撃やあんなことを言った私が頼むのは筋違いです。それはわかってます、でも!!!」

俺は遮る様に言う。

「それはいいんだ。ただ何故、忍者のお前が忍者を倒すのを依頼するんだ??」

「そ、それはだな。忍者は国家転覆計画を遂行しようとしてる。それに君は強い。君なら出来る!」

「忍者たちが国家転覆計画か....」


 『忍者』というのは君主に仕えて君主の命令を遂行する忠実な暗殺者だったはずだ。それに相模さがみとの会話で今仕えているのが国家だというのはハッキリしている。疑問に答えてくれた。


「確かに奴が来るまでは誇り高き忍者だったのだ。それなのに来てからは私欲に溺れる奴が後を絶たず、それに、貫き通した高潔な忍者はそういった連中に消されていった。今、行動を起こそうと思っているのは私くらいだろう」

「......奴っていうのはどんな奴だ?」


「突然現れて、心の隙間に漬け込み、国家転覆計画の支持者を増やしている卑しい奴だ。性別は女でグラマラス、整った顔立ちをしているな。名前は一族の苗字に麻耶まやと名乗っている。確かに忍術は使えるが確実に奴は我が一族ではない」

「なにか理由があるのか?」

「忍術を呼び出す為の印の結び方が僅かに違うのだ」

「そうなのか....要するに妖艶な美女で、忍術が使える忍者以外か」

「それに何故か奴が忍術を使っても結界から知らせが来なかった」

「なるほどな」


ここから鑑みるにその女を倒せば計画は倒れそうだな。そしてその女は一族の人間か国家の上層部か紫藤しどう家に連なる者の可能性大だ。

国家の上層部は甘い汁を吸っているだろうし可能性は低い、一族の人間である可能性も低い、紫藤しどう家に連なる者のと考えるのが妥当か。ここから導ける方針としては地道に計画に関わっている奴から情報を聞き出すか紫藤しどう家を調べるかだな。

前者はバレる可能性が非常に高いので後者にしよう。


「ということで良いか?」

「わかった。忍びの得意分野だ。それで行こう」


情報戦が始まることとなった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
中二部!  学園ラブコメ、中二病ネタが好きな人は見て見てください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ