サイカイⅦ~デパートメントⅣ~
各作品が一日ずつ遅れています。すみません
「で、反省したところでテイク2と行こう」
「確かに、反省点がわかったらそれを実行するのは大切」
「そうだね。じゃあ入ってくるところから始めよう」
こうして俺たちはエレベーターの前まで戻った。
「今日は何買う?」
「そうだな。もうすぐ夏だし、水着なんてどうだ」
「いや、早いよ!まだ早すぎて売られてすらいないレベルだよ」
「いやー定番の会話ってコレじゃない?それ以外思いつかなくてね」
「コレが定番の会話だと少なくとも俺はおもわねぇよ」
「今は春だから、それに有った服しかないぞ。だからしっかり春ということを念頭に置いてロールプレイしろ」
「「わかった」」
こうしてまたさっきの位置に戻る。そして始めた。
「今日は何買う?」
「そうだな。もう春だし、花柄のワンピースなんかはどうだ」
「いや、花粉用のマスクと保護メガネを買いたい」
「服屋が立ち並んでいる中でお前は何を買おうとしてるんだよ!」
「ごめん、ツッコンで欲しくなった」
「何でだよ」
テイク3である。一回目はわからなくないが二回目は何だよ。ツッコンで欲しくなったって。まあいいか。
「今日は何買う?」
「そうだな。もう春だし、花柄のワンピースなんかはどうだ」
「バッグも買いたいね」
そんなことを言いながら二人は服を物色している。普通の女の子はこんな感じなのだろう。
ビュン、小さな風切り音が背中の方からした。反射的に俺は迫ってきた何かを掴む。クナイのようだ。ということは、奴か。クナイには黒いマーカーで『屋上に来い』とまた書いてあった。再会したということは再開するのか、戦いを。