覚醒Ⅲ~魔法の発動の方法とそれに関する考察~
魔法とは、魔力を何らかの方法を使って世界に奇跡を起こさせること。この世界では魔術とも呼ばれるものでもある。魔法を発動させる、言い換えれば魔術を発動するのには大まかに三種類あり、一番スタンダードなのが呪文を言う、または綴る。あるいは両方をすることによって魔法を発動させる方法だ。
これは曖昧なイメージによる発動ができるため、お手軽で誰にも出来る。一方、相手にバレてしまう危険性があり、種類もどうやって開発したかは不明なため、増えることがなく前世の国では種類は少なかった。
次は、魔法式による方法だ。この方法については前世では議論中だった。ちなみに、解っていることを説明すると、魂につながりがあるのを強くイメージして何かに接続し、魔力を代償にしてそこに何かに書いてある式を付け加えるなり、削除するなりすることによって望む現象が発現するというものだ。
あくまでも勝手な想像だが、恐らく世界の中枢に魂のつながりを利用してアクセスしてそこに書いてある?式を魔力という消しゴムとも鉛筆ともなるもので消したり付け足したりしているということかもしれない。ちなみに式は物質が単純であれば、単純に、複雑であれば複雑になる。
そして燃える、凍る、移動する。といった現象は単体であっても複雑で他の現象が絡み合うとさらに複雑になる。どちらもどんな数を入力するかによって大きさ、規模、数、位置が決まるため正確に目測をしないと戦闘では相手に当てられない。何てことも起こる。
だが、それ以外ではあらかじめ入れる式、削除する式、書き換える式の数を固定すれば問題はない。なので、生活魔法などに向いていると思う。式を探すときだが、素のままで放置されている場合、圧縮されている場合もあり、戦闘においては高い計算力、暗算力、冷静にいられるかが重要である。
さらに、改変する文字数によって魔力消費量が変わるためなおのこと計算力は重要である。
三つ目は、魔方陣を用いる方法だ。魔方陣に関しては前世ではさっぱり解らない。と匙を投げられていた。現代の知識を持つ俺でもコレに関してはさっぱりわからない。
なので魔方陣に関しては、前世のときはすでにあるものの流用でしかなかった。主に使われるのは召喚魔法陣と結界ようので、それ以外は大して使われず研究用でしかなかった。
こうして整理してみると、どれもこれもわからないのに使っていた。これからは、真相究明に努めてみるのも良いのかもしれない。世界の中枢があるとか、そんなのを論理的に解明しても、「そんなのはありえるはずがないだろう」って一蹴りされそうだけども。
実は、取りあえず努力しているだけの人生だったから、夢をもてたのはいいことだろう。