平和な戦場XVI~異常な家Ⅹ~
昨日の書けなかった分です。
俺はそのことを湯川さんに言ってみた。
「これって、嘘はつけなくてもわざとぼかしたりしたりして意図的にだませるんじゃないのか?」
「そういうのには家族で解らないのは居なかったから気づかなかった。後で父と相談しておく」
「いつもみたいにパパとは言わないんですね」
アダムがニヤニヤとしているだろうことが声でもわかった。やはり、湯川さんとはそれなりに親しいのだろう。だからといって、湯川さんが恥ずかしがらないわけではない。湯川さんは顔を真っ赤にしてプルプルと震えている。そして湯川さんが消え入りそうな声で言った。
「花を摘みに行く・・」
そして、トイレに行っている間に俺はパパと言っているから親と親しいのか?と思ってアダムに聞いた。
「意外と親とは親しいのか?」
「特異な環境ですが旦那様方とは研究を手伝ったりと友好な関係を築いていますよ」
「ですが、友達はあなた方以外は知りませんね」
「恐らくあのくせが原因でしょう」
「あのくせ?」
俺はそんなくせはもちろん知らない。ただ、湯川さんが友達が居なさそうな雰囲気を発していたのは入学式のときにわかっていたが。