平和な戦場XIV~異常な家Ⅷ~
そして、攻撃を受けたことによってノートパソコンの光のためがキャンセルされてしまった。そこで、34.56『破壊されそうだったため途中で停止』と表示される。そして、その更に下に+23.29秒と表示された。これはスーパーコンピュータとのタイムの差を表しているらしい。
ノートパソコンはまだ進んでいる途中なのに何で終わったんだ?まあ『破壊されそうだったため途中で停止』が関わりを持っていることぐらいはわかるが。明らかにこれがあやしい。そんなことを思っているとデスクトップだろう元の黒い背景に青い色の球が出ているのに戻った。
そして、青い球から文字が飛び出して来た。それと同時に書かれている文と同じのをアダムが読む。
「どうでしょうか、スーパーコンピューターとパソコンの処理速度の違いがわかったでしょうか。ちなみに、実際に川を進むのはベンチマークソフトによって計った処理速度に応じた速度を出させていますし、あのダムはセキュリティーでクラッキング手段は処理速度が要求されるパソコンの総当りです」
「ちなみに、総当りというのはそのままの意味で可能な組合せを全て試すやり方です」
俺はなぜ、ノートパソコンはまだ進んでいる途中なのに終わったのかを聞いた。
「ノートパソコンはまだ進んでいる途中なのに終わったんだ?」
「アンサー。表示された通り破壊されそうだったため途中で停止してアクセスを断ち切ったからです。ちょっと恥ずかしいですね」
「感情まであるんだ」
幼馴染が興奮を超えて引いている。俺もビックリしたが、そういうのがわかる幼馴染にはもっと衝撃的なことなのだろう。人工知能が感情を持つというのは。感情を持っているのは解ったが、結局それ以外のことがわからないのでさらに詳しく俺は聞いた。
「なんで破壊されそうになったんだ?」
「アンサー。アクセスしてセキュリティーを総当り攻撃をしていたら向こうのクラッカーにばれてしまい、逆探知されて攻撃されたからです」
「クラッカーって言うのはなんだ?俺はお菓子とパーティーに使う奴しか知らないんだが」
「クラッカーというのはコンピュータネットワークに不正に侵入したり、破壊・改ざんなどの悪意を持った行為をする人たちのことです」
「さすがにただの企業や家庭のコンピューターをクラッキングすることは憚られましたので」
「アンサーって言うのはわざとか」
「忘れてしまいました」
おい、コンピューターがそんなことあっていいのかよ。まあ、たぶんわざとだと思うが。