忍者襲撃Ⅶ~人生相談~
そこで思考を終了すると、手汗や冷や汗が僅かににじみ出てきた。ただ、さっきとは違い手足が震えたりはまったくしていないので前よりはかなりマシになったことは間違いない。こんなことを考えているからマシになったのだろうか?そんなことを思うが、これは思考をわざと無意識的に自分で長引かせているのだろうと思いつき俺は考えることを放棄した。
すると、数十秒後には1-Cというのが表示されているディスプレイが壁にはっついている教室、すなわち俺が所属しているクラスに着いた。やはり大きな緊張と僅かばかりの恐怖に耐えられないので考えることにする。というか、今までスルーしてきたがこのディスプレイがあの上の窓の枠についている看板変わりのはおかしくないか!?
確かに、理科は国立理科高校の大きく他の高校を引き離している教科だけどそこをディスプレイにする必要は無かったのではないか?せめてだったら電子黒板にしろよ、なんでそこはただの黒板なんだよ。まったくわからないよ!!そうやって気を紛らわせながら俺はイスにたどり着きそのまま気を紛らわす。
気を紛らわすというとちょっと良く聞こえるかもしれないがようするに現実逃避だ。ただ、もう作戦は組み終わっているし、ただ戦いが終わるまで緊張しているのも損なので現実逃避も時には必要ではないかと俺は思う。
なので、心の中で気を紛らわす題材を出した。その題材は幼馴染と今後どうすればいいかだ。俺は、取り合えず第三者?ことレインに聞くことにした。レイン、どうすればいい?(俺に聞いてどうする、俺はギリギリ十歳だぞ!)でも、絶対レインの方が人生経験は上だろ。
(まあな。残念ながら上だ)じゃあ、アドバイスを頼む。(簡単だ。アイツに思っていることをそのままありのままのことを話せばいい。そうすれば恋仲になれ、関係もギクシャクどころかラブラブだ)いや、ちょっとおかしいだろ。というか今お前顔あったら先輩が後輩をからかいながらも後押ししているみたいな顔になっていたな。確信を持って言える。
(そうかもしれないな。別に戦うからといって恋仲になることは悪いことじゃない。むしろモチベーションが上がって良いだろう?)いや、それって幼馴染がアキレス腱になるだろ。だから止めといたほうが良いと思うが。(いや、仲間に出来るだろ)
な、仲間!そうか、俺が魔法を教えてやれば良いのか。(お前は気づいていないだろうが、お前の幼馴染は魔法師だ)そんなわけないだろう?(いや、あの子は魔法師だ)理由は?(勘だ)お前らしくないな。(勘とはあてずっぽうとは訳が違う。勘は)重要だ)まあ、それは解らないから、やっぱり無理だな。(そうか、残念だな)
でも、考えとく。(ツンデレ、というやつか?)いや、違うから。そんなことをやっているとホームルームが終わった。ちなみに、後ろの黒板に明日の日程は書いてあるのでホームルームを聞いてなくても問題は無い。