忍者襲撃Ⅱ~遭遇~
すると同時にチャイムが鳴り授業が始まった。五時間目は英語だ。教科書とノートを取り出し、板書を写しながら先生の言っていることも大体は写していく。すると、今まで授業を真面目に受けていた相模がニヤニヤとした表情で俺に聞いてきた。
「俺が目をつけた女子達と仲良くやってるな、と思ったんだが良い気味だな。俺と同じように嫌われるとは」
「いや、幼馴染はともかく湯川さんの方は嫌われたって感じじゃないと思う」
「意外と正確な判断だな。式神が結界のせいで使えないのがこれほど残念だと思ったことはないな。いやー見てみたかった。何が起こったか」
心底残念そうな顔をする相模に少し苛立ちながらも、先生が見てきたことを横目で確認しながら俺はそのままのことを言うのは本人たち『特に俺』にかわいそうなので適当に誤魔化した。
「幼馴染にお前巨乳だなって言ったらああなった」
「ハハハハ。面白いな、お前。そんなこと言う奴だったけか」
すると、さすがに相模が声を大きくしすぎたからか、先生が言った。
「相模、うるさいぞ。実力があるなら授業を受けなくても良いが、周りの迷惑になるようなことは止めろ」
「わかった、わかった。悪かったよ先生」
明らかに反省していない相模を見たのにそれ以上先生は何も言わず授業に戻った。どうやら、この学校は先生の言うとおり実力主義らしい。まあ、当然っちゃ当然だろう。なぜか、この学校は日本が運営しているにも関わらず日本の傾向であるマルチに勉強を出来るようにというのに逆らっているのだ。
道徳観念もしっかりしようという日本の傾向を無視しても不思議じゃない。それに、この国立理科高校で探しているのはさっき昼休みで言ったようにとがった天才なのだ。そういう奴は結構な確立で性格に問題があるので、そういうのにゆるいのだろう。
さっきの言葉は本当だったのか相模は話しかけてきず、英語の時間が終わり六時間目の機械の授業になった。機械工作室Ⅰに入ると木で作られた机があり、その上にはとんでもないものが置かれていた。それは大砲である。
その周りにはいろいろな者が置かれており、はんだごてはもちろん。トランジスタ、細長い四角いのが両端についているコード、コンデンサ、そしてノートパソコンなどなどが置いてあった。大砲というのは明らかに違うものだろう。もしかしたら国立理科高校にまつわる都市伝説の中にあるレールガンというものかもしれない。
そんなことを考えていると、一人の女子が机の中から出てきた。