忍者襲撃Ⅰ
14部まで直しました。なお、幼馴染の名前を呼ぶ湯川さんのセリフを追加しました。名前は彩科です。あと、魔導師、補助魔導や魔導の説明というところを魔法に直しました。結構細かなこだわりだったのですっかり忘れてました。
俺は、こんな時なのにうまみと卵の甘さが絶妙なバランスで絡み合っていておいしい出し巻き卵を食べながら、湯川さんとアイツが気になっていた。だが、どちらも俺が行くと気まずいだろうし、謝れば解決。なんてことでもない。これは時間が有る程度たってから何とかするべき案件である。だが、気になるものは気になるし何かしてあげたい。
(優しいな。俺なら絶対惚れてもない女は放置するぞ。面倒くさい思いしなくて済むし)お前は凄いな。俺なんか無視しようと思っても出来ない。(女好きだからか?)なんで歓喜の感情が伝わってくんだよ。まあいいか、俺は別に女に限らず無理だぞ。しかも、自分で傷つけたんだから、それが普通だろ。(その甘さが命取りになるかもな)
それでも、俺は甘くいつづけたいな。何か、人間として大切なものの気がするからな。(仕方ないな。まあ、僕と融合するようになる頃にはそれでも大丈夫な男になるだろうからな。そんな心配だけど直接会いにいけない君に便利な魔法がある。使い魔用の契約魔法だ)
使い魔用の契約魔法か!!それなら出来るな。俺は、ひとまず解決策が出来たので安心した俺は箸を持つ手のスピードを速めた。いやーうまいな。確かに母は変な和食の組み合わせを出したりするのだが、料理の腕はかなり良い。そして、さっきまで気づかなかったのだが、ハッシュドポテトがしなっとしてしまっている。
たぶん、揚げたてはサクッとしてて美味かったのだろう。ちゃんと考えて弁当の献立を決めてくれ。ただ、味はおいしい。ベストタイミングで揚げたからか材料が良いからかは知らないが、ジャガイモの甘みが程よい塩で引き立てられているのでおいしい。
これでわかると思うが、ポテトもしなっとしてしまっていた。そして味はおいしかった。ほうれん草のおひたしはシンプルでほうれん草の甘みをしょうゆが引きたて、かつおのうまみが口を満たすというなんだか、美味さの感じがさっきの出し巻き卵とハッシュドポテトの複合みたいな感じだ。
そんなことを思いながらも俺が残しておいた一番好きなえんがわを箸で取ろうとした瞬間予鈴が鳴った。仕方ないのでしぶしぶ俺は弁当のふたを閉じ、机を元の場所に戻して、バッグに弁当箱をしまった。
そういえば、使い魔を探しにいけなかったな。使い魔はどうしよう。ここは国立理科高校なので、都内なのに動物が校舎内に結構居る。なので、校舎内の動物に……いや、それだと窃盗か。まあ、ここは飛べて小さいほうがいいからスズメがいいな。
使い魔を何するか決定した直後に戸惑いの視線で見てくる湯川さんが置いてあるノートパソコンの画面越しに見えた。