第2話【過去の類似事件】
謎の勘違い美容院事件━━『そういえば』と多くの日本人が思い出していた。10数年前にもそっくりな事件が起きていたことを。
ある日、『中山美穂のような髪型にしてください』と頼んだ女性客が、サッカー日本代表の中山雅史のような髪型にされて美容院を訴えたのだ。
また、『小泉今日子のような髪型にしてください』と頼んだにもかかわらず、小泉純一郎のような髪型にされてしまった女性もいた。
また、『工藤静香のような髪型にしてください』と頼んだにもかかわらず、政治家の亀井静香のような髪型にされてしまった女性もいた。
また、『原田知世のような髪型にしてください』と頼んだにもかかわらず、ファイティング原田や原田大二郎のような髪型にされてしまった女性もいた。
そして事件を起こしたのも、同じアマルフィ町田だったのである!
ところで『なぜ女性客は催眠術にかけられることを承諾したのだ?』という疑問が出てくると思われる。
理由はふたつ。アマルフィ町田はこの世界では草分け的な権威であり、その腕前は誰も疑う余地がないという点。
もうひとつは、アマルフィ町田のカットにかける時間は非常に長く、最低でも5時間はかかってしまう。5時間も椅子に座ったまま鏡を見続けるというのは酷ということで、催眠術で眠らせてもらってからカットしてもらうということが普通になったのだ。
しかし、そのために多くの女性たちがとんでもない髪型にされ、人生の汚点といっていいほどのあかっぱじをかかされてしまった。
1回目のときは謝罪と罰金で済んだアマルフィ町田だったが、2回目は謝罪と罰金だけでは許されることはなく、懲役45年と8ヶ月の刑が下されることになった。




