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バ革命  作者: 、、
〜七人殺しの七不思議編〜
13/96

#13 エピローグ:彼が抱える闇

「……………あ。」



長いようで二時間ほどの桜南高校七不思議巡りから帰宅した心二達。

ふと携帯を見てみると不在着信が入っていた。


着信元は狭山陽志さやまようし。とりあえず電話をかけてみる。


「おう、心二か。悪いな忙しかったか?」


すぐに陽志に繋がる。忙しいかったか、という問いかけに心二はどう答えるか迷う。


「んー、ちょっと居眠りしててな。どうした?」


考えた末、嘘をつくことにした。


「いやぁ、遊ぼうかと思ってな!くーちゃんも遊びたがっててさ。」


「え!マジ!?遊ぼう遊ぼう…ってももう10時過ぎだしな…そうだ!明日にでもみんなで放課後遊ぼ……………………」


『明日』という一言に出かかっていた言葉が詰まる心二。

明日から、恐らく今までの日常は180度変わってしまうんだろう。


「ん?どうした?」



「いや、なんでもないよ!」







翌朝の突然の全校朝礼で昨日の鬼神から告げられたバーチャルシステムの日常化が実装されたことを明かし、すぐさま指輪が配布されると今回は閉会となった。

配られた次元石と呼ばれる指輪は昨夜見たときより一層輝きを放っていた。教室への帰り道を歩きながら普段装飾品の類いを着けない心二は馴れないといった感じで指輪を装着した。


「……………かっこいい。」


ついついぼそりと人生初の指輪着けた感想を漏らす。


「ぷふっ…心二指輪似合わない~~!!」


そんな心二をバカにする笑いと共に優璃が茶化してきた。


「う…うるせーよバーカぁ!!!」


総じて男子高校生は指輪を着けるのには馴れていないはずだ、と心二はバカにされた屈辱を他の男子をバカにすることで晴らすことにした。


……………そう、例えば垣峰守郎。





早速辺りを見回す。

集会を終えた生徒で混み合う廊下で金髪を持つ守郎は案外早くに見付けることができた。


「守郎ーーー!」


その呼びかけに人混みに紛れる金髪は反応しない。


「なんだよ、無視かあのヤンキー。」


後ろから近づいて驚かしてやろうとこそこそ後ろへ回り込む。


「ありゃ?」


人混みをかき分けて背後に回ると明らかに長髪の金髪が目にはいった。


「くーちゃん!」


珍しく一人の弥富深海やとみあくあに声をかける。


「………あ、天条くん」


振り向き様の深海は女神のごとく表情を見せた。


(あー、くーちゃんマジ天使。)


「陽志はどうしたの?」


「陽志は………絡まれてた。」


「絡まれてた?」


深海の華奢きゃしゃな指にはめられた指輪に視線を向ける。


この指輪さえあれば、いつでもどこでも戦科試合を挑むことができるのだ。

そして狭山陽志は、腐っても第一学年第二位の上位成績優秀者トップエリート。


「なるほどね。今までコケにしてきた成績優秀者達に下剋上してやるって訳か。」


まぁ別に陽志はそんな低成績者ノン・エリートを見下すような態度はとってないし、巻き込まれ事故である。


「弥富深海…だね?」


すると深海の背後から男の声が聞こえる。


知り合い?と聞く心二に無言で首を横に振る深海。

この展開は………あれだ。

陽志に絡んでるらしい奴らみたいに下剋上を狙ってる輩だ。


「第一学年第十位、柳沢転やなぎさわころびです。一勝負、お願いできますか?」


鬼神はバーチャルシステムの日常化にデメリットはない、と言っていたが…陽志や第一学年第一位の弥富深海からすれば下剋上を企む心二達みたいな存在には迷惑するんだろうな…。


(いや、オレ達は向こうが何かしらしてこない限りは手を出さないぞ!)


相手の柳沢は指輪を二回タッチしてバーチャルバリアを構築する。


「…………って、こんな人混みでやる気かよ!!」


心二はさっさと距離を取る。


お互いは武器を召喚。

やはり二人とも上位成績優秀者なだけに使用する武器はどちらも最高級の武器だった。

さっきの集会でアップデートされた電子生徒手帳の機能に相手側の点数、パラメーターを調べる機能が追加されたとのことで心二は早速双方の点数を調べる。


深海の点数は驚異の485点のパラメーター。対する柳沢は465点。

互いにその武器で戦おうともせず、勝負は一気に終息を見せる展開に向かおうとしている。


「「コード展開…」」


二人の改号が重なり辺りに神の息吹が如く神々しい風が巻き起こる。


それもそのはず。

二人の変わった姿形は互いに神話に出てくる神をモチーフとした天空神とおきての神。


それ故二人はこう呼ばれる。


天空女神ディオーネの弥富深海。


掟神鎖刃テミスの柳沢転。


今まさに神の力が激突しようとしている、その時…


「おーおー、ここでもやってんのか。」


呑気な声音で守郎が呟いた。

さっそく心二は『指輪をしている守郎』をバカにすべく……


「うわーーー!なにその指輪の着け方かっけーーーーーーー!!!」


思わず褒ほめ称たたえてしまった。


守郎は指輪なのに指にはめるでもなくチェーンを首にかけその輪に指輪をぶら下げるネックレスみたいな使い方をしていた。


「ぶっ……心二が指輪着けてると何か笑えるわ」


「なんだよこのーーーーーーーー!!!!」


………というようなやり取りの間に深海と柳沢の決着が着いていた。無論、深海の圧勝だったみたいだ。


「おめでとーくーちゃん!」


目一杯の笑顔で深海を迎えた。


「あ、うん。ありがと…」


すると隣の守郎のケータイが鳴った。


「…………………。」


無言で受信したメールを確認しスマートフォンをポケットに納める。


「悪い心二。放課後はオレ、一緒に帰れねぇ。」


「え……………でも今日…」


言いかけた心二は言葉を失う。

この守郎の雰囲気。


そう、また『アレ』なのだ。


んじゃな、と教室へ先に戻る守郎。


「…………いいの?垣峰くん」


挿絵(By みてみん)


残念そうに深海が尋ねる。

守郎に放課後用事ができた、ということは陽志が遊びに誘ってくれたのに…行くことが出来ない、ということだ。


「まぁ、仕方ねぇんだよな…。」


心二は悔しそうに拳を握る。

守郎には守郎の事情があり、過去がある。

それを心二は知っている。

それなのに、心二にはなにも出来ない。

出来るなら、何とかしてやりたい。

せっかくバーチャルシステムが好きなときに使えるようになったのだ。

もし心二が守郎の元へ行ったとして。


それはとにもかくにも、迷惑なこと。


それでも心二達はやはり、いつも通りの日常を過ごしていく。


こんにちは天嶺でございます。


七人殺しの七不思議編、何とか終幕でございます


言うまでもありませんが次回から新シリーズでございます。


と、まぁ今回のシリーズ。

七不思議……皆さんも卒業した学校、在校している学校にもあるんじゃないでしょうか?

残念ながら僕の方は小学校で噂になったくらいで中学高校にはそんな噂は毛ほども聴きませんでした~



しかし小学生の時は七不思議が流行った時期は盛り上がってましたねー

七つ全ての怪談を知ると呪われる、とか言われてました!失笑。


さてさて、次回からのお話ですが…

今回のエピローグを見る限り守郎のお話をやるかとおお思いでしょうが…

もちろん守郎のお話です!

そこに深海ちゃんが関わってくる構図になりそうです

シリアスになりそうですがそんなことないです!

ギャグ前提の舞台を用意しておりますので第3シリーズをどうぞよろしくお願いします!!

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