表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/11

外伝 第一章 『暁の翼 ― 新しき王国の物語 ―』



朝の風が丘を渡っていく。

紅い空がやわらかく染まり、光が世界の輪郭を照らし出す。

そこに二つの影があった。


ソラと姫――。

血の呪いを断ち切り、崩壊した王国の残滓から“新しい世界”に辿り着いた者たち。


「……綺麗だな。」

ソラが呟く。

指先に風を感じながら、遠くに広がる花畑を見つめていた。

見たことのない光景。

どこか懐かしい、けれど確かに“生きている世界”。


姫は静かに頷いた。

「ええ。この世界には、もう血の支配も呪いもない。

 それでも――心臓は動いているの。」


彼女の瞳は、以前よりも柔らかく、

紅の中に淡い光が宿っていた。


ソラは少し照れたように笑う。

「それ、俺のせいかもな。」


「ふふ……そうかもしれないわね。」

姫は微笑み、風に髪をなびかせた。

その銀髪が朝日に反射し、まるで翼のように輝いた。


しばらく沈黙が続いた。

やがてソラは真剣な表情で尋ねる。

「なぁ、これから俺たち……どうするんだ?」


姫は少し考えるように空を見上げ、

小さく呟いた。


「――創りましょう。

 “血”ではなく、“想い”で繋がる国を。」


その言葉に、ソラは目を見開いた。

けれど、すぐに力強く頷く。


「いいな、それ。

 なら俺は、姫の……いや、“君の”騎士になる。」


「ソラ……」

姫の頬がわずかに赤く染まる。


そのとき、遠くの空に光が揺れた。

まるで新しい生命が生まれるように、

世界の大地が少しずつ形を変えていく。


二人はその光景を見つめながら、

そっと手を取り合った。


紅と白――二つの血が混ざり合い、

新しい時代の幕が、静かに上がる。



---


― 新章予告 ―


第2章『創世のジェネシス ― 交わる命たち ―』

再生した世界に、新たな種族と文明が芽吹き始める。

“血”の時代を終わらせた姫とソラの前に、

再び“古き王族の影”が現れ――

物語は、未来と過去を繋ぐ新たな輪へと動き出す。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ