表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
罠にはめられた公爵令嬢~今度は私が報復する番です  作者: 結城芙由奈@コミカライズ連載中


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

63/99

17 ジェイクの話 2

「もっとも、政略結婚相手だから二人の間に恋愛感情は無かったけれども……仮にも婚約者だからね。大切にしようとは思ったよ。何しろ彼女は冷遇されてきた王女だったし……婚約が決まってからは頻繁に彼女の元へ通っていた」


淡々と語るジェイク。

恋愛感情は無かったと言っていたけれども、本当にそうだったのだろうか?


「ミレーユが二十歳になったら結婚することになっていた。彼女はそのことを待ち望んでいたよ。何しろ俺と結婚すれば幽閉生活を抜け出すことが出来るからね。本当はもっと早く結婚していれば良かったと思う。だが、『モルス』の国王がそれを許さなかったんだ。ミレーユの炎の魔力を手放したくはなかったのだろう。けれど、結婚の話どころでは無くなってきた……」


ジェイクはミレーユが幽閉生活を抜け出したいために結婚を待ち望んでいたと話しているが、私にはそうは思えなかった。

恐らくミレーユはジェイクのことを好きだった。だから結婚を待ち望んでいたのではないだろうか?


「ユリアナにも事情を説明してあるから知っているだろうけど、ベルンハルト家の滅亡後……『モルス』『タリス』『アレス』国の関係がおかしくなっていった。『アレス』国は『タリス』の支配下に置かれてしまったし、挙げ句に『モルス』国に宣戦布告をしてきたのだから」


「そうでしたよね……」


『モルス』は鉱山資源に恵まれた国だ。『タリス』国の狙いはそこだったのだろうな。元々ベルンハルト家を滅ぼしたのも『タリス』の差金だったのだろう」


じっと私を見つめるジェイク。


「『モルス』国王はミレーユを戦場に連れて行くようになった。彼女の炎の魔力は絶大で、数々の戦果を挙げてきたんだよ。だが、彼女は限界だった。目の前で自分の魔力によって人々が焼かれていく姿を見るには……あまりにも弱すぎた」


その言葉はとても寂しげだった。


「ついに、ミレーユは戦いの場に出ることを拒んだ。そこでより強固な塔に幽閉されてしまったんだ。命をつなぐためのほんの僅かな水と食料を与えられるだけの……」


「ジェイクさんは、どうしてその情報を知っていたのですか?」


私はどうやってジェイクがその情報を手に入れていたのか気になったので尋ねてみた。


「俺は密偵を送り込んでいたんだ。『モルス』国に。情報は密偵から全て受けて知っていたよ。ミレーユは俺に助けを求めていて、俺はチャンスをじっと伺っていたんだ。彼女を助け出した後の隠れ家を用意し、一緒に逃げて俺の国に連れて行く計画を。それが……あんなことに……」


ジェイクは苦しげに顔を抑えた――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ