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二人揃って黒騎士

ー ゴォン! ー



ニカに襲いかかった3人のうち、中央にいた『☆さな姫★』が鈍い轟音と共に姿を消した。


同時に目標であるニカの姿も消え、先程ジンがランスに貫かれている光景を思い出した2人は、反射的に背後を振り返る。



「ぬ、抜けーー」



そこには槍で大木に磔になった☆さな姫★の姿があり、瞬く間に彼女のHPバーが消し飛んで、光の粒子となって消え去った。



「あと2人!」



黒騎士ニカは撃破宣言するように残り人数を告げ、木から武器を引き抜こうとする。



ー メキ、ミシィ・・・ ー


「あ、あれ?」



だが、彼女は間の抜けた可愛い声を出し、動きを一瞬止めた。



ー シィイイイン ー


恐ろしい程までの静寂が辺りを包み、居た堪れなくなったニカはボソッと恥ずかしがるように呟いた。



「抜けなくなっちゃった・・・」



そこには先程までの勇ましい姿はなく、乙女のように恥じらう黒騎士の姿があった。



ー ザッ! ー


「オラァーッ!」


「ウォオオオ!」



ヘルフレイムの2人も一瞬呆気に取られたが、もちろんこの大チャンスを逃すはずもなく、武器を構え直し雄叫びを上げながら襲いかかる。



『ミカエラ』は両手剣を。


『コウキ』は手斧ハンドアックスを。


槍が木から抜ける前に。


1分1秒でも早く。



ニカの攻撃とつげきを目の当たりにしている為、全力で間合いを詰める彼らはこの時、集中力が極限にまで高まっており、実力以上の速さを発揮していた。



「きゃっ!」



槍を掴んだまま固まる黒騎士を見てミカエラ達は勝利を確信する。


噂では黒騎士の鎧はトッププレイヤーレベルの攻撃でも耐えられるといわれているがコウキには関係ない。



彼のスキルは『処刑人の流儀』。


首部位への攻撃限定だが、ヒットすれば鎧の防御力を無視してダメージが入るというもの。


首はクリティカルポイントなので、一撃撃破も難しくない。



黒騎士おおものを討ち取る。


ニカを間合いに収めた瞬間から、コウキとミカエラはその事しか頭になかった。



彼らを虎視眈々と狙っている者がいるとも知らずに。



ー ガギィイイイ! ー



コウキが振るった手斧がニカの首へと到達する直前、突如現れた青黒色の篭手盾ガントレットシールドに阻まれ、ミカエラの両手剣は黒銀の刀身にいなされる。



「なっ!?」



必殺の一撃を防がれた事と乱入者の姿にコウキ達は驚愕し、動きを止めてしまった。



「ユウきゅん!?」



ニカが驚きと喜びの声をあげる。



「遅くなってごめん」



乱入者であるもう1人の黒騎士は背中越しに黒騎士の乙女へと謝罪したのだった。

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