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ガジェット・ソルジャー ~お兄ちゃん~  作者: DJ.S(サファイア)
8/8

その6

はい、今日で最終回です

行き成りすぎると思う方々も居るのかもしれませんが、これには理由があります

その理由はこの兄弟の話しで少し行き詰まってしまったからなのです

それでこれからも上手く書ける自信が無く、登場人物をそのままに急遽新装版を作る事にしました。

沢山の方々、申し訳ありません。


それでは本編ですどうぞ

「な、何が起こったの?」


結はフタマタアオダイジャに食われそうになったが、進の活躍によってダイジャの首が斬られた事により湖に落とされはしたが助かった。


当の進は刀を持ちながらその刀身を肩に乗せて低い立ち上がると、パラドックスに愚痴る


「パラドさん、フタマタオオアオダイジャの出現は荒野でじゃなかった?」


『すみません進さま、あれは荒野を含んだ全体での話しだったのですが』


「あっ深く掘り下げなかった僕が悪いと?」


『そうですね。』


「『あっはっはっはっはっはっは・・・』」



「何を高笑いして二人盛り上がってるのよ!?こっちはほったらかしか?!」


そう二人が高笑いをしていると、湖から上半身を出していた結に叱られてしまう。


「あ」


『あ』


「いや「あ」じゃなくて・・・・どうして助けたりしたの?」


「え?」


「助けてなんて、言っていないのに」


「・・・」


そう聞く結に進はパラドとの通信を切りため息をついて結に話し掛けようとする。


「あのね、結ちゃん。」


しかしその時だった。


倒した筈のフタマタオオアオダイジャ二つの首が起きブクブクと頭を再生していくではないか


「自己再生能力!?」


完治したその二つの顔は大きく口を開けて襲いかかった


「お兄ちゃん危ないっ!」


結がそう叫び、進が腕をクロスしてガードする。


「くっ!」


しかしそのまた突然の事だった。



「ガオオオオオオ!」


「ギシャアアアア!?」


不意に右側から白い熊、『チャームココアベア』が現れてそのフタマタオオアオダイジャを押し倒し

た。


「っ!?」


そして間髪すら入れずにフタマタオオダイジャのその胴体を強く噛みしめ、ものの数秒以内に息の根

を止めた。


一時の野生の狩りを見て、進と結の開いた目と口は閉じない

するとチャームベアが咥えたままこっちにやって来る


「っ!」


襲ってくると思ったが、進の手前まで来ると何故か撫でてほしそうに少し頭を低くする。

それが伝わった進は少し警戒しながらもベアの頭を撫でた。



(撫でてほしいなんてまるで僕を知っているって事か?)


そう考えた進は「ハッ!」とする。


「もしかして君は、あの時10年前のジュニア!?」


ココアベアは笑顔で頷いた。


そう、進は10年前にあらぬ誤解から母と戦いそして偶然にも他のダイジャの脅威から父を救った事がある



その熊の子供が10年の時を経て成長し、恩を返す為に現れた。


「・・・」


こんな事が本当にあるんだと、進は度肝を抜かされてしまう

ココアベアはその後、三匹のジュニアベアが待つ方へとゆっくり歩いて去って行った。



それから少し経ち、進は刀を鞘に収めながらゆっくりと湖に入って結の方へと向かう

結は動かない


そして手前まで来ると、「兄さん」と顔を上げる

その途端に額を人差し指で強く突かれてしまった。


「そんな顔をしないの結。」


進は一度結をそう叱ると、優しく彼女を抱き絞める

それも間髪を入れずにだ。


「っ!・・・兄さん?」


「もうさっきみたいにお兄ちゃんって呼んで良いんだよ?」


「っ!?」


結はさっき「お兄ちゃん」と呼んでしまった事を思い出し顔を赤くしてしまう


「あ、あれは、兄さんが襲われそうだったからつい」


「つい?」


「い、今のは忘れて!」


「そうは言っても、すでこのバトルを見てる全員聞こえてるよ多分。」


進は空を見上げてそう話す


「・・・。」


結は真っ赤にして恥ずかしそうに口を堅く開かない。

進は顔を結の耳元に持っていき、こう囁いた。


「結ちゃん・・・僕は君を置いてったりしないよ。」


「っ!」


「君を傷つけたり、粗末に扱ったりもしないから」


「だからもう悲しまないと約束して!」

結は驚いた表情で塞いでいた口を開ける。


「・・・・それ、葬式の時の」


「うん、落ち込んでた僕を結ちゃんが慰めてくれた時に今度は僕が結ちゃんを慰めた台詞。」


「覚えていてくれたんだ?」


「そりゃそうさ、僕にとって結ちゃんは誰よりも大切な人なんだもん。」


「・・・・」


「約束・・・・今度こそ守るから。」


「・・・うん。」


「だからもう・・戻って来い、結。」


「うん・・・うんうん!」


結の両目からは大きな滝が流れる


(もう我慢しなくて良いんだ、もう無理に兄を嫌いになる必要はないんだ!?)


そんな気持ちで一杯になったから、今まで抑えていた感情が爆発したからだ。


そして最後は幼い赤子ように大声で泣きわめいた


「う、う、うわぁぁぁぁんあぁん!・・・お兄ちゃん」


「結・・・お帰り、本当の結。」


「うん、ただいま・・・お兄ちゃん、ただいま!」


結はまた泣き叫ぶ。

進はそれに決して何も言わなかった。


例えそれがさっきのベア親子まで届くくらいに響いていようとも、決して何も言わなかった。


二人の間にあった見えても見えない壁は、今日この時完全に打ち砕かれた。



『これぞ、初々しい?』


「「黙れパラドックス。」」


『はい。』


そしてふと泣きやんだ結に進はこんな事を言いだした。


「それにしてもさ、」


「こうやって結を抱きしめている理由があるんだけど、教えてあげようか?」


「え?何それ?」


「それはね」と進は結の耳元から顔を話して真っすぐにし、奥で隠れている人に聞いた。


「何時までそこで隠れているつもりだい?咲子さん。」


「「っ!」」


結はその発言に驚いて後ろを振り返る。


すると制服にロングスカートの咲子が木の陰から姿を現した。


「結、下がってろ?」


「あっうん。」


進に言われて結はゆっくりと進の背中側に隠れた。



さっきまで優しかった彼の表情という顔は鬼に変わる


それに恐れた咲子は一目散に奥へと逃げ出すも、紅い犬をオーラに纏った進には敵わず周り込まれてしまった。


「逃がすと思うてか?」


「ひっ!」


器用にも進は右脚をフックに咲子の顔を引っ掛けて後ろに投げ飛ばすという回し蹴りを披露、その背丈と差ほど変わらない大きさの岩に激突させた。


深くめり込んだ咲子は動く事が出来ない。

進はオーラを纏いながら、木の陰のせいで鬼どころかもうこの世に住む人間とは思えない表情かおとなりながら悠々と近づく。


そして数センチ離れた所で仁王立ちして立ち止まり、咲子に問う


「答えろ、何故に結をイジメた?」


「・・・簡単な事よ。」


「?」


「あの子に体罰を加える事が、弱い者を支配するというのに快楽を感じたからよ」


「っ!」


「私は教師をやって日は浅い、けど言う事を聞いてほしい願望はあった」


「ほう?」


「それなのに、殆どの生徒はその他自分の願望と世界を作り私の言う事なんぞ聞くものなど殆どいなかった。」


「・・・」


「家に帰っても、息子は小学生の癖に親の言う事も聞かずに食べては寝てばっかし、それで宿題もろくに出来なくて一緒に頭を下げる始末。」


「それに夫も全くそれに何とかしようともせず意気地なし、私を口説き落としたあの頃の陰すらない」


「・・・育児と意気地、上手い事言ったつもりか?」


「しかしそんなある日だった。」


「駄目だ聞こえていないわ。」



「康介さん直々に家庭教師の依頼が来て、あのに出会った。」


「あぁ。」


「初めに小テストをやった時、あまりにも酷い点数だったからそこにあった彼女の筆箱で後頭部を殴った!」


「!?」


「その後、今ままでに溜まっていた鬱憤が晴れて・・・解放された気分になった。」


「・・・・」


「それから、間違えるごとに体罰を繰り返し、ストレスを発散していったわ」


「挙げ句には膝蹴りを繰り出す始末程になったけどね。」


「・・・あぁ?」

「そこから抜け出せなくなった私は、夫と離婚し康介さんと婚約したわ、今日あの子が学校に来た時では予めの策も役に立ったわ」


「何?」


「取りあえずこれで私の至福の時が繰り返される事が約束される・・・私は、私は永遠の幸せを手に入れたぁぁぁぁぁっ!!」


咲子は悪魔の表情を浮かべながら高笑い

それを見た進は、また両足を進ませてその手前までやって来る。


そして数秒を経ってからその頬を強くはたき、岩から解放した後にすぐ胸くらを掴んで少し後

ろに放り投げる


突然の事で動けない咲子に上から目線に一言放つ。


「お前は・・・家族になってはいけない。」


「え?」


進は続ける

「例え永遠に至福とやら幸せやらに約束されても、結が傷つくのであれば僕は認めない。」


「?」


「今になって初めて、さっきの結に僕はなれた気がする。」


進は咲子の胸くらをまた掴み立ち上がらせる


「消えろ・・・ババァ!」


「『(あか)(いぬ)蹴り』」



進は紅いオーラを絡むように纏わせた右脚で思いっきり咲子を蹴っ飛ばし、その咲子は綺麗なドームの半円を描きながら飛んで行ってしまった。


「ギャアアアアアアアアアアアアアア!」


『ソルジャーネームSAKIKO、ルール違反という不正判決にて強制ログアウトします。』


湖の真ん中に一人居た結にもドーム状に沿って流れる星のように小さく咲子が見えたんだとか。


「・・・?」




その後進は結をおんぶしながらオフィシャルルームに帰還


結は少し叱られながらも家に帰る事が出来て、鍋に一杯詰まったカレーを皿に乗っかった熱々のご飯にのっけて、三人で食べる事が出来た。


そして結の証言からあの三人のギャル生徒と男性教師は犯罪協力と器物損壊と暴行で逮捕され、二度と外の空気を吸う事は出来なかった。


そして、その後咲子の事は刑務所の役員以外誰も知らない。




それと進が遅刻の理由は一週間学校を間違えてそこで授業を受けていたからだそう




それから数日が経過した


「「行って来まぁす」」


「ハ~イ行ってらっしゃい。」


結は夢にまでに見た進との登校。

家を出るなり行き成り進の腕にしがみ付いた。


「おい結、くっつき過ぎないでよ。」


これに進は恥ずかしくなって顔を赤くなる

しかし結はその反応を楽しむように更にしがみついてきた。


「え~だって放したりしないって行ったのはお兄ちゃんじゃない?」


「そ、そうだけどさぁ~・・・」


あれからアバターを竹取姫に戻したかと思うと、結はすっかり別人のように進に甘えるようになった。


現に夜眠れないと進の部屋に入って、その一人用のベットで一緒に寝るくらいまでになった。


しかし同じくらいに彼女を愛しているので大抵の事では拒否はしない進もまた然りではある。


「・・・お兄ちゃん」


「何だい?結。」





「・・・これからもずっと一緒に居てね、お兄ちゃん!」


学校の前まで来て進にそう言った後、不意に結は進の頬に甘い口づけをする

そして二人を祝福するかのように雲に隠れていた一つの明るい日差しが二人へと差し込んだ・・・・。

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