その4
翌朝
「今日もカーテンからの太陽が眩しい・・・」
起き上がってはカーテンから差し込む光りにそう言って感動しながら進はブレザーに着替え、静かに一階に降りてリビングに向かった。
そしてその机に用意された朝食を箸で腹の中に入れながらその美味しさ至福の表情を浮かべる
「う~ん白米めちゃくちゃ美味しい!」
康介が言うに美味しいご飯を食べると彼は必ずこうなると言う
「いっつも食べてる白米でしょう?何がそうさせるの?」
「えっ?」
聞き覚えのある声に箸が止まりその声がした左の方を向くと、なんといつも引き籠っている筈の結がその目の前に
「ゆ、結!?」
「何、私の顔に何か付いてる?」
「いや付いて無いよ、珍しい事もあるんだなぁって痛い痛い痛い!」
進は結に頬を抓られては引っ張られてしまう
「私が一階に降りてちゃ不満な事でもあるの?」
「そそそんな事は言って無いけど!?」
「・・・・。」
「仲が良いわね二人共」
「全然良くないわよ父さん、こんな奴となんか」
「まぁ結、進くん頬が大変な事になるから手を離してちゃんと座ってくれる?」
結は父にそう言われるとその言った通りに進の頬を引っ張るのを止めて座り直した。
「進くん、結が部屋から出て来たのは私が呼んだからなのよ」
「へ~それって何か話したい事でもあるって事なの?」
「うん、実はね」
康介が話そうとしたその時、突然結が席を立っては昨日持ってたショルダーバックを肩に下げてすぐさま玄関に行き靴を履き替えて家を出て行った。
「何だ結の奴?」
進は玄関の方を向いた後、すぐさま康介の方に顔を戻す
「それでパパ、話したい事って?」
「うん、次に言う事を後で結に言っといてくれる?」
「わかった。」
何か重要な事なのだろうと思い、康介の顔が引き締まる事で進の顔も引き締まった。
「実はね進くん・・・この度パパは再婚する事になったの。」
「え?」
進はその急な発表に驚く
力が抜け箸を落としたが、すぐに拾ってまた食べ始める
「あら関心なし?」
「いやある方だよ、それで相手は誰?」
「家庭教師の咲子さんよ。」
「え?・・・咲子さんって家族が居るんじゃあ?」
「もう家族じゃなくなったそうよ」
「Oh!」
進は後ろによろけそうになるがすぐ体制を立て直す
そして次に言葉が見つからなかった進は、取り合えず早食いして
その後登校中の進は軽く歩焼けていた。
それはそうだオカマの康介とどこにでも居そうな美人眼鏡女性咲子が結婚すると言う衝撃の事実。
こんな事を言っては結の本当の母に申し訳ないその二人が釣り合うとは普通良いとは思えない
何度もその事を思い返してみたりして学校に到着する。
すると自分のクラス、その両方の扉が男子生徒で塞がっては通れなくなっているではないか
どうやらそのクラスに何か珍しいものでもいるのかそれを覗いて見ているらしい
「どうかしたの?」
すると外側の生徒の一人、健司がこっちに気づく
「あ~進か、見ろよお前のクラスに可愛い子が来てるぜ」
「えっ?」
「まぁこっからじゃ良く見えないが何でもサラサラポニーテール女との事らしいぜ。俺超好みだわ!」
「サラサラポニーテール・・・!?」
まさかと思い、進は急ぎ饅頭のような集団を割って通って行って何とか突破し教室に入った。
そのサラサラポニーテールとは正しくの如く結、進の一つ前の席に冷徹そうな顔で堂々と座っていた
「結・・・」
進は少し安堵の表情でため息をついた
ふと進に気づいたのかそれとも男子達の様子を見る為か結はこちらの方を静かに睨むように見つめ、すぐに窓の景色を見た。
進はその一瞬見えた表情に違和感を感じた。
(何だろう・・・目の端に小さな涙の粒のようなものが見えたような気がする?)
すると痺れを切らした女子達が男子を払い除けて自分達の席に座る
その中で二、三人程の生徒が教師結の近くまで寄り、胸くらを掴んでは教室の外に連れてったのが見える
担任の先生もそれを追っかけていくのが解かる
(そう言えば結が座ってた席ってすでに人居たな・・・確か格闘技系の小西さんだっけ?)
そう進はその事を重視する事せず、肩に下げていたバックを教室の後ろ側のロッカーに入れ、静かに席に座ったたが校内放送で咲子に呼ばれたのですぐ教室を後にする
天野学園 中央広場下部
「おりゃ、おるぁあ!・・・ぶっつぶれろぉ!」
結は先の連中の一人、小西に髪のポニーテール部分を掴まれては腹部に何度も膝蹴りをくらっていた。
その蹴られたショックで自分の馬の尻尾がちぎれてしまいながら結は吹っ飛ぶと、防弾ガラスにヒビを入れながらそれにぶつかり静かに寝帰った姿勢へと倒れ込んでしまう
「くっ!」
「何が「くっ」だよ?・・・オラ立てやこのスケバン!」
小西は遠慮無しを思わせるが如くまた結に近づいては胸くらを掴んで腹にまた蹴りをくらわせる
しかし髪を掴んだ時とは違い位置的に入りが浅かった為小西は舌打ちを打つ
すると結が言い返す
「あんたこそ・・・スケバンじゃない?」と
それにイラついた小西は、その頬に強く拳をくらわせてまたガラスの方まで吹っ飛ばした
そのガラスは中が見えないくらいにヒビが入り、結はさっきと同じようだがさっきより醜く哀れな感じで倒れ込んでしまう
小西は言う
「お前の座っていた席は確かにお前の席だった。」
「っ!」
「しかし初日以降サボり続けるお前に愛想尽かしたある教師の発案により、何処のクラスにもお前の席という居場所は無くなった。」
「っ!?」
「よそ者はさっさと何処かと消える事だな?」
そう捨て台詞を吐き気が済んだ小西は後ろに控えていた取り巻き達と教室に戻って行く。
ふと脚が止まればこんな一言を吐く
「そう言えば、進の野郎も入学式早々寝坊しては完全に忘れていたそうだな・・・一週間程。」
「・・・・」
小西は一つ鼻で笑いまた取り巻き共と教室へ足を動かして行った。
そのまた後ろで腕を組みながらそれを見ていた担任の教師がその腕を下ろしながら結の方に歩み寄ってそのすぐ前まで立てばしゃがみこむ
慰めてくれると思ったが、冷たく呟くようにこう放った
「ざまぁ見やがれ。」
教師が小西と同じように去って行くと、その自分打ち付けられた窓のガラスは遂に粉々に砕けるよう割れて一人取り残された結に降り注いだ
それはまるで今の彼女の感情を表すように見える
「もう・・・最後の手段よ。」
それはさて置くとして同時刻職員室中央
「進くん?」
「はい」
「昨日、他の生徒と揉め事起こしてガジェソルバトルしたそうだね?」
「うんしたよ。」
進は椅子に座った咲子に昨日の事で叱られていた。
「正直で宜しい事」
次に咲子は「しかもこれ、」と机に置いていたスマホを持ってそれを操作すると、動画サイトを開きある動画を進に見せる
「その試合進くんコテンパンにやられて、挙げ句に隠れては相手をオズに倒させてるじゃないの!?」
「あっはぁ?」
「何その「覚えてないですよそんなの」的な表情は?先生はなんでも御見通しなんだからね?」
「へぇ~」
「へぇ~じゃありません!」
「けど、一階の上り階段の左右側にガジェット柱置いてありまりま、」
「言い訳は結構!兎にも角にも、今後一切は他校との接触を控えて下さい?」
「なんで?」
「それはなにより何より貴方の第一印象、いやこの学校の風紀に繋がりますからね」
そう目を閉じ腕を組む咲子に進は神妙な顔をしながら「参ったなぁ」と言わんばかりに静かにため息をつき、その後何も言わず職員室を出て行った。
その道中、普通玄関を通った際反対の右側に取り付けてあった防弾ガラスに凄いヒビが入っている事に青ざめながら、知らぬフリをしてそのまま真っすぐ階段を上がっては教室に帰って行ったという。
(なんだあれ・・・?)
そしてその夕方、事件は起こった。
「進くん、結が、結が帰って来てないの!」
次回衝撃的過ぎる最終回?!




