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先制攻撃 2

遅くなりました。


耐Gスーツに着替えたパイロットたちはエプロンに待機中の機体へと向かっていく。

エプロンに並ぶのは実戦にて今まで撃墜されたことのない日本空軍の主力であるF-15J改戦闘機と近衛飛行隊のF-22J戦闘機、そして天城たちの愛機であるF-2E戦闘攻撃機。

その周りでは整備員たちが動き回っている。


「なぁ天城今どんな気持ちだ?」


「いつも違い緊張してるよ。何て言ったってこんな大規模な作戦は初めてだからな。そっちは?」


「同じだよ。奴らに俺たちの恐ろしさを思い知らせやろうぜ」


「イエッサー」


二人は拳と拳をぶつけて愛機の下へ向かう。



「来たな坊主」


天城の愛機F-2E整備担当の川原整備長がいた。


「おやっさん。装備は」


「クラスターが二発とマーベリックが四発、90(AAMー3)が二発を装備してある。」


「相棒の様子は」


「ご機嫌だ。すぐにでも飛び立ちたいと言っておるぞ」


それを聞いてニヤッと笑う。

このF-2Eはロッキード社の協力を得て対地ミサイル運用能力を追加、航続距離を伸ばすためにコンフォーマル・フューエル・タンクを追加など様々な改修がなされている。

推力偏向パドルは国産を使うことを強く国防省が求めたため搭載されなかった。

X-2にて開発はされてはいるがまだ導入できてないことも搭載されていない理由でもあった。

天城は機首に描かれたバンシー小隊のマークである赤い目に触れてまたよろしくなと呟きコックピットに乗り込んだ。

ちなみにF-2のコックピットは空軍初となる多数の多機能表示装置(MFDを使用したグラス・コックピットとなっている。

機器のチェックを行い周りにいる整備員たちと共に機体の動作チェックも行う。

この間に他の隊が滑走路に向かい飛び立っている。


『大連管制塔よりバンシー小隊。滑走路に向かい待機してください』


『バンシー1了解』


「2了解」


『3了解』


『4了解』


バンシー小隊の番となり滑走路に向かう。

少し走ると滑走路手前に到着。まだ飛び立っていない隊がいるためここで待機する。

目の前を滑走するF-2を見終えると今度はバンシー小隊となった。


『管制塔よりバンシー小隊、滑走路への進入を許可します』


バンシー小隊四機は滑走路に進入し、いつでも飛び立てるようにする。


『バンシー小隊、発進を許可。GoodLuck』


『サンキュー、バンシー小隊離陸する』


霜月機が加速し、続いて天城機、柊機、海藤機が加速。

一定の速度を超えると操縦菅を引き機体は大地から離れる。

蒼き鋼鉄の翼を持つ赤き目の妖精は大空へと舞い上がった。

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