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紫銀の少年と異世界転生  作者: 桜餅
第二章 旅立ちと冒険者
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第23話 厄介事

タイトル微修正。

更新ほぼ3週間ぶりです。活動報告にも載せた通り、ここ最近忙しくて遂に風邪を引いたりして大変でした。

では、お待ちかね(?)の第23話です、どうぞ。

一直線に頭めがけて迫ってくる剣。


「は?」


いやいや待て待て、すていすてーい。

すーはーすーはー……よしっ。せーのっ



何でいきなり切られそうになってんですかァァァァ!?

いやなんで!?ワープ先に即死トラップとかマジ無理ゲじゃないか!せめて選択指コマンドを僕にください!


しかし現実は無慈悲だ。こんな脳内コントしてる間にもその赤い染み(!!?)がついた大剣はフードを被った僕の頭へと吸い込まれるように降りてきて────



────まるで最初から刀身なんてなかったかのようにすり抜けた。


……あ、よく見たら刀身が無くなってる。

そして一呼吸おいて響くカラン、という音。

……とりあえず状況を整理してみよう。

天上の眼オール・クリア』発動、っと。


少し眼が熱くなった後、視点が切り替わる。

自分では見えないが、僕の眼は澄んだ空色になっているだろう。


……ふむ、まずここの地形が上から見下ろす感じで目に入ってきた。

ここはどこかの森のなか。ざっと見渡す限り緑一色なのを見ると、相当深い森なんだろう。


左には僕と同じように黒のフードつきローブを着たノルンが。眠そうな蒼の半眼は目の前をぼーっと見ているが、目が敵を見つけたようにいつもより若干細まっている。

よく見るとフードの中の手から精霊の力を感じた。

恐らく剣を切ってくれたのはノルンの精霊魔法だったのだろう。


あの一瞬で精霊と対話、風の魔力を貰って圧縮、スライサーとして射出。

速すぎて見えなかった。やっぱり属性魔法使えるのって羨ましい……。何で僕は属性魔法が使えないんだ……。


……まあ、自分の事は今はいい。

原因が来た目の前を見る。



まあ、おるわおるわ人の群れ(完全武装済み)。

いかつい鉄の鎧着たおっさんだらけで、手には剣とか槍とか斧とか弓とか。戦争でもするんですか。

そしてちょうどその先頭、つまりは僕らの目の前に一人だけ黒い鎧を着た青年が剣を降り下ろした状態でポカンと口をあけていた。


そしてその視線の先──僕らがいる所のさらに後ろ、そこには何やら革の半鎧を着て木にもたれ掛かるように座り込んだ傷だらけの少女が。よく見ると少女の近くには折れた剣が落ちていた。


そうですね。ええ。これは、あれだ。









何かの陰謀やっかいごとですね、ご馳走さまです!


もうそんなものは前世でやり飽きたんだよ!



「な、なんだ貴様は!」


「旅人です」


「……ん」


何か言ってきたのでまんま返す。


しかし、


「ねぇ、おっさん」


「誰がおっさんだ!」


いやあんたしかおらんだろ

目の前に。

後ろのやつらには聞こえないだろうし。


「人の名前を聞くときは自分から名乗りなさいって、お母さんに教えてもらわなかったのか?」




「(ビキィ!!)黙れクソガキ!!俺はギギルグ・カーツェイ子爵の息子、ケムエナル・カーツェイだ!それより、そこをどけ!その女は俺の物を盗んだんだよ!邪魔すんな!」


何か短気な人だな、この人。まさかおっさん言っただけでここまで怒るとは。


「違います!その人が言いがかりをつけて私を襲ってきてるんです!」


「何だと!貴様がカーツェイ家の家宝を盗んだんだろうが!何と言っても貴様は捕まえる!」


「嫌です!元はと言えばこれはあなたたちが盗んだものでしょう!これがないから私たちの──」


「はいストーップ」



言い訳合戦はもういいです。そんなこと知りませんし聞きたくもありません。手書き苦必要無い。


全く、これだから馬鹿は。兵隊連れて年端といかない少女追いかけ回してる時点でもう自分が犯人わるものだって言ってるもんだろ。


まっ、所詮悪人にはわからんか。変なところで頭回るくせに、肝心なところが見えないところが特徴だからな。

完全な悪人なんて1000人に1人もいないよ。良くて億人に1人だ。何事において完全ななんて

ものはいないんだから


ま、人間やめちゃってる人はこんな事とか関係ないけど。主に姉さんとか姉さんとか姉さんとか。


「旅人風情が……」


「いや、あんたらの事情は後ででいいんだけどね……」


────ノルン怒らしただろ?あんた。


「……な、何をいっているんだ、お前は!?」


「いやだから、こうなるから」


直後、


ドガァァァァァン!!!!!!!



「「「「ぎゃぁぁぁぁっ!!!!」」」」


「なっ!?」


突然おっさんの群れのなかで爆発が起こる。僅かに月の欠けた夜空・・に銀色の鎧が舞う。


「……レン。ちょっと、まってて」


ちらと隣を見る。そこには黒と銀でかたどられた長さ1メートルほど、先端に十字剣のような装飾の付いた魔杖『ロア』を持ち、


「レン、傷つけようとした、こいつら──」



─────血祭りにあげるから。



いつもと変わらぬ無表情で、しかし激情で視認できるくらい高濃度な蒼銀の魔力を漏らしながら、ノルンはそう、口にした。



……めっちゃ怖い。




短めです。次の話は襲われてた女の子視点なのできりよく切ったつもりです。


作者、テスト期間一週間前に入りましたのでまたまた更新が遅くなるかもです。

マジでごめんなさいm(。_。)m


ご意見、ご感想お待ちしてます。





…………そして作者の豆腐ハートを考慮した、優しい感想を望んでいますので、きつい文はお控えくださると嬉しいです。


では。

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