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2.その 小さな魂

私はそこに横たわっていた。呪われた城のひび割れた床の上。かすかに光り、かすかに焼けるような音を立てていた。まるで純粋な復讐心、闇の魔法、そして世代を超えたトラウマが詰まった10品コースを食したかのような、魂の核が震えていた。


「ああ…危なかった。本当に危なかった。でも、やり遂げた。彼を食べたんだ。」


私は震えながら浮かび上がった。まだ揺らめいている。私のオーラは今、魂の力で動き、浮遊し、歩く、魂の力で動くベースドロップのように、奇妙で不吉な脈動をしていた。


待って…


「何かを食べると、その記憶…経験…そして能力を得るの?」


あることに衝撃を受け、城が瞬いたと断言できるほどだった。


「おい、システム。ステータスを確認してもいいか?」


[ステータスにアクセス中…]

[名前: 不明]

[種族: ??? (ソウルイーター – 下級形態)]

[レベル: ???]

[称号: 貪り食う者 |ソウルプレデター]

[メインスキル:ソウルイーター]

[戦闘経験:アビサルナイト(断片化 - 987年分)]

[追加スキル:ファントムエッジ - フォームI(固定)、オーラ抑制(部分)、恐怖誘導(自動)]

[システム注記:ソウルコアの不安定性により、完全なステータスを表示できません。]


「…不明。不明。不明。」


「…なんてこった、俺の存在そのものがミステリーボックスだ!!」


「なのに、俺の戦闘経験はなぜこんなに高いんだ?!」


俺のソウルコアはリブート寸前だった。987年間の騎士殺戮の日々。頭の中はPTSDと剣術の訓練で蜂の巣のようにブンブンと鳴り響いている。


「これは全部あの騎士の仕業か? アビスの…どうでもいいだろ?!」


その名前が、私の新たな共有記憶にこだました。


深淵の守護者 ― 最初に貪られた者。


彼の怒り。


彼の修行。


彼の孤独。


彼の目的。


それらが全て、今、私の中に埋もれている。まるで怒りをテーマとしたダークソウルのDLCをダウンロードしたばかりのようだった。


「…やばい。俺は最強だ。恐ろしい。もう人間ですらない。」


沈黙。


そして一瞬の沈黙。


「…それでも、魂の玉だ。」


その夜遅く――月がまるで裁きの眼差しでこちらを見ているような光景を夜と呼べるかどうかは別として――私は廃墟となった城から浮かび上がった。その城は、トラウマを抱えた魔法のムードランプのように、まだかすかに光っていた。


夜の森はもっとひどかった。


茂みの中で赤い目が瞬いた。


遠くで何かが吠えた――狼ではない。口が多すぎる何かだ。


翼が多すぎる黒い鳥の群れが私のそばを飛び去り、「引き返せ」と囁いた。


「…ああ、まるで初めてMinecraftをプレイした時みたいだ。」


「隠れ場所もない。明かりもない。武器もない。ベッドの作り方もわからない。」


私は大きな木に飛び上がり、幹の節に、みすぼらしく光るクリスマスオーナメントのように身を寄せた。


「よし。少し休む。このソウルイーターのスキルが一体何をするのか考えてみよう。」


[スキル:ソウルイーター]

タイプ:コア種族特性(進化可能)

ランク:???(進化中)

説明:

霊的、魔法的、そして生物学的な存在を消費し吸収する力。吸収によって得られるもの:

– 記憶の断片

– 戦闘本能

– 特定の特性またはスキル

– 進化素材の可能性


警告:不安定なソウルコアは、過負荷、幻覚、または意図しない変化を起こす可能性があります。

警告:汚染された存在を摂取すると、道徳観念が変化する可能性があります。

現在の吸収:[アビサル・センチネル – 1.0]

ソウル容量:23%

次の閾値:50%(形態進化可能)


私はゆっくりと瞬きした。もう一度。比喩的に。


「…つまり、このスキルは私を経験値ボーナス付きのソウル掃除機に変えるってことか。」


「…50%で進化するって?」


暗い森に目をやった。モンスターたちが、まるでステロイドを投与されたハロウィンパレードのように闊歩していた。


私の浮遊する魂の体は、ビュッフェを狙う捕食者のように再び揺らめいた。


「マインクラフトか? さあ、ハードコアモード全開だ。」


「さあ、食べよう。」


木の節に心を奪われ、弱いモンスターを何匹か食べてレベルアップすれば、苦しまずに死なずに済むかもしれない、と考えた矢先…


地面が震えた。


木々が揺れた。


鳥たちは金切り声をあげ、まるで給料が跳ね上がったかのように四方八方に逃げていった。


そして…私はそれを感じた。


ある存在。周囲の空気を押しつぶす、巨大な、惑星ほどの重さの魂の圧力。動物でも怪物でもない。


まるで退屈して足が生えた自然災害のようだった。


ドスン。

ドスン。


鬱蒼とした木々の間から、人影が現れた。


巨大な。


角がある。ギザギザの岩のような鱗に覆われ、溶けた亀裂で光っている。太陽のような目。野性的で、知的で、そして怒りに満ちている。その息は空気そのものを歪ませた。城一つをなぎ倒して廃墟に追いやれるほどの爪。


[警告: ティア-大災害級存在検出]

[名前: 世界傷跡のバエルス - 頂点獣王]

[脅威レベル: SSS+]

[推奨: まだここにいるのか? 逃げろ]


「何だこりゃ…」


「まばたきするだけで国を滅ぼせそうな顔をしているな!?」


もう一歩踏み出した。


まるで自然そのものが道を分けたかのように、足元の森が裂けた。


「だめだ。だめだ、だめだ、だめだ、だめだ!!」


私は飛んだのではなく、魂の形をしたパニックのミサイルのように、成層圏へと飛び上がった。


背後で、獣が突然空気を嗅ぎつけた。光る目が私の霊的特徴を捉えた。


それはニヤリと笑った。


[警告:バエルスがあなたの魂の匂いを感知しました。]

[ステータス:追われています。]


「追われているのか?!」


「何のために?私はまだ食事にもなっていない!まるで霊的な塊みたいだ!」


「あそこにいるぞ!!」


背後の木々が地獄のポップコーンのように爆発した。世界を傷つけたバエルス――頂点の死の獣、惑星破壊者、そして悪夢の燃料――が突進してきた。


「くそっ、地獄のように速い!!」


轟くような足音が大陸全体を揺るがした。まるで神がサバイバルストーリーの「イントロスキップ」を押して、ゲームオーバーシーンに突入したかのようだった。


木々の間を、体をひねり、飛び込み、ジグザグに、蛇のように駆け抜けた。しかし、この物体は?チートコード付きのブルドーザーだった。


「おい、なんでだ!なんで全部俺を殺そうとするんだ!」


[答え:あなたはソウルイーター。生まれながらに恐れられ、狩られる存在だ。]

[あなたの存在は頂点捕食者を刺激する。]

[それに、あなたは古代の魔法とトラウマの匂いがする。]


「それは私のせいじゃない。たった今、一人の男を食べただけなのに!!」


背後で枝が砕け散った。バエルスは、酸素に逆らって牛肉を食らう怒れる怪獣のように、木々をなぎ倒し、木々を丸ごと倒した。


その咆哮は空を裂いた。


「私はフルコース料理ですらない! ソースなしの、クソスピリチュアルチキンナゲットだ!!」


[ステータス更新: 魂の完全性 88% – パニック効率: 900%]

[新パッシブスキル習得: 「恐怖による反射神経ブースト」]


飛んできた木の幹の下を、かろうじてくぐり抜けた。おそらくは、瞬きのせいで落ちてきた破片だろう。


「もしこれを生き延びたら、ダイエットするんだ。魂のダイエットだ。ウサギか何かだけを食べるんだ!!」


獣は迫り来る。


いや、迫ってくる。


その視線が私を捉えた。


そして…ドカン。


私たちの間に、白と青の光柱が噴き出した。


バエルスは唸り声を上げて後ずさりした。


光の中に浮かぶ人影があった。背が高く、光と影に包まれ、瞳は魔法の炎で輝き、その声はベルベットの雷鳴のように森に響き渡った。


「離れろ、獣め。その魂は…私のものだ。」


私は空中で凍りついた。


「…何だって?!」

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