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私、ドロシー?  作者: パパスリア
いたーだきますっ。
8/70

汁だく

 ぴーぃ、ぴーぃ。ドロシー達の洗濯が終わった。

 お湯に()かりたかったが、面倒くさくなってシャワーだけにした。

 僕の洗浄が終わったら、そのままお風呂の掃除をしてあがった。

 ドロシーとルイーズに洗濯が終了した事を教えよう。


 外に干すのか、乾燥機能を使うのか分からないし、何より女の子の衣服の取り扱いが分らない。

 この時期はまだ暑い、一人ならパンツだけでもいいが、今日はそう言う訳にはいかない。

 Tシャツにトランクスのパンツ、その上に短パン。


 食べ終わってたら、紅茶でも入れて、チョコでも出して、それから僕もご飯だ。

 かちゃ、きーぃ。テレビを見てるけど、内容分かるのかな。

 「ドロシー、ルイーズ、洗濯終わったけど、どうするの」

 「うん、有難う、ルイーズ行こう」「(ゆたか)、触った」

 「誘惑(ゆうわく)に打ち勝ったよ」「えーっ、つまんない」「ルイーズったら」


 「外に干すなら、隣の部屋の方にバルコニーがあるから、狭いけど、乾燥するなら、浴室に掛けといて、縮まない物で急ぐなら、洗濯機に残しといて」

 「うん、ルイーズ早く」「あっ、紅茶飲む、アールグレイしかないけど」

 「飲む、お菓子も」「ルイーズ、まだ食べるの」

 「ドロシーも食べないと、これからすっごく激しい運動するのに」

 「もっ、もうぉ~、・・・じゃ私も」ドロシーが両手で頬を挟む。


 「分かった、行って来て、用意しとく」

 すたすたすた。僕がキッチン側にそれて、二人が浴室の方へ向かった。

 二人の食べた容器をキッチンに移動させ、ティーポットにお湯を入れる。

 カップと板チョコとクッキーを出して、コタツ布団の無いコタツに持って行く。

 ポットのお湯を捨て、茶葉(ちゃば)を適当に入れお湯を注ぎ、これも持って行く。


 「ティーポット、ティーカップ、結構幅を取るなあ、いっぱいになった」

 「できたよぉ~、浴室にお洋服を干したから、残りはそのまま」

 「分かった、乾かしてくる」「うん、今度は使い方教えてね」


 築31年だけど、僕が入居する前にユニットバスを入れ替えていた。

 「機会があったらね、暑かったらエアコン入れるから」

 僕は浴室に行き中を(のぞ)く、着ていた服が全部干されていた。

 乾燥は時間かかるので直ぐにセットする。


 おかしいな、パンツが無い、じゃあ、洗濯機の中、ルイーズのあの黒い模様は何だったのか、確認しようかな。

 ごぽ。ドラム型の洗濯機を開ける。


 乾きを良くする為に衣類を広げないと、脱水したままだと上手く乾かないから。

 こっ、これがパンツ。ぱさぱさ。母さんのとはぜっんぜん違う。

 小さくて、白地(しろじ)に、白っぽい花柄、きっとドロシーのだ、きっと。

 すんすん。うーーーん、やっぱり洗剤の香りしかしないな、うん確認OK。


 もう一つがルイーズ、と言う事になりますなあー。

 ぱさぱさ。やっぱり小さい、良くあのお尻がはいるなあー、うーん。

 あ~~、見えていたのは、この黒猫かあー、うーんなるほっどぉー。

 ちゃっ、ちゃんと洗えてるかな、これはその確認作業だ。

 すんすん。うん、洗剤だな、もう少し下の方はどうかあーなあー。

 すんすん。うーん、ざんね、洗剤だねっ、うん、ちゃんと洗えてる。


 ん、ブラが無い、ルイーズを背負った感じ、必要ない、と言うサイズでは無い感じだったけど、ふむぅー、まあ、僕的には良いけど、調査完了。

 僕は洗濯機の乾燥機能を稼働させた。


 やっと、ご飯が食べられる。

 ドロシーとルイーズは、テレビの正面に二人並んで座り、紅茶を飲んでいる。

 僕は邪魔にならない様、その横に座り、牛丼弁当の(ふた)を開けた。


 「なっ、・・・んだと、お肉が無い」

 「ちっ、違うの、私は止めたの、でもルイーズが少しぐらい分からないって」

 少しって、一片(いっぺん)も残ってない。


 「ドロシーもぱくぱく食べたぁ~」

 「それはルイーズが食べるから、私は保護して上げようと思って、私の処に」

 「うん、なるほど、それで間違えて一緒に食べちゃったんだね、仕方ないね、まあ、しょうがもあるし」


 「ねえ~、どうしてドロシーだけ(かば)うの、私も」

 「分かってる、ルイーズは、僕のお肉が迷子にならない様に保護してくれたんだよねー」

 「・・・そっ、そうなの迷子にならない様に保護してあげたの、・・・そ、そしたら、(なつ)いちゃて、私の処が良いって言うから、・・・その」

 「じゃあ、仕方ないないね、好きな人の処にいたいよね、うん、なら仕方ない」


 「そうなのー、・・・御免なさい」

 「気にしなくていいから、好きな人の直ぐ(そば)に、誰だっていたいと思うさ」

 「・・・そう、だよね、好きな人の直ぐ(そば)にいたいよね」「うーんもうっ」


 おう、ドロシーが怒っていらっしゃる、まだピカソ風の配置、実に美しい。

 さて、食べよか、唯一の救いは、(つゆ)だくのご飯が残っている事。


 いやぁ~っ、ここは自身を(いつわ)る事無く、正直に言う。

 僕は、この後の『お礼』が楽しみなんだあーーーっ。

 まあー、まず、ご飯だ、体力勝負だからねっ。

 「色々と、いたーだきますっ」


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