なんじゃこりゃあーーーーーっ
これからも探偵業を続けるなら、やっぱり運転免許取らないとだめかなあー。
公園から家まで、僅か数分で帰って来た。
車があれば、尾行もしやすし、家族旅行にも行けるし、自営業なら車検も、税金もガソリン代も、経費で落として、まず免許を取らないと。
あれ、あぁ~ぁ、やっと空いてる部屋に入居する人が見つかったみたいだ。
引っ越し屋さん、もう帰るところみたいだ。
何か工事もしたのかな、まあー、築31年だから、直さないと住めないよな。
「皆さま到着で御座います」「わあーーーん、ひっぐ」
「「は~い」」「有難う御座います」
引っ越し屋さんと工事の車が駐車場を塞いでいる。
「私は車を止めて参りますので、お嬢様をお願いいたします」
「はあー、まあ、仕方ないです、ドロシー、ルイーズ、良い」
「ほっとくわけにもいかないし」「だよね~、何か凄く落ち込んでるしぃ」
「ではお願いいたします」ばたん、ばたん、ばたん。
僕達は泣き止まないラヴさんの背中を押して階段をあがった。
「ドロシー、ルイーズ、気を付けて」「わあーーーん、わだしもおーーー」
「・・・ラヴさんも気を付けて下さい」「うぅん、ありがとうぅ」
階段が狭い、一列に並ばないと、引っ越し屋さんや工事の人とすれ違う事が出来ない。
先頭の僕が扉の前に着いた、工事の人がお向かいの扉の鍵を閉めるとこだった。
ドロシーやルイーズの声が漏れてないと良いけど。
そのうち顔を合わす事もあるだろう。
がちゃ、がちゃ、キィー。「ドロシー、ルイーズ、ラヴさん、入って下さい」
「「 「は~い」 」「・・・まーぁ、いいか」
ばたばたばた。「私おトイレ」「あー、わたしもうぉ」「わっ、私もう~」
「ルイーズ、我慢できそう」「でもはやくしてぇ~」「ゆたかぁ~」
「ラヴさんは、急ぎですか」「・・・我慢しますぅ~」
「ルイーズ、先に行って、替えのパンツいる」「だっ、大丈夫だからっ」
ばたばた、ばたん、じゃ~。
寒い中じっとしてたから、これは15分置きぐらいに交代させてあげないと。
もう夕ご飯前だな、取り合えず、お茶を入れるか。
体が冷えてるだろうから、熱めの茶にしよう。
やかんに水を入れ火にかける。ピンポン、ピンポン。
「ドロシー、ルイーズ、出てくれない」「は~~い」
「あっ、ドロシー、ティーカップ出して、お茶菓子あった」
キッチンは狭くて食器棚を置くスペースが無い、だからすぐ横のリビングに実家からもらった物を置いている。
「うん、ちょっと待ってね」
運ぶ量が多い時は食器や食べ物をワゴンに乗せて運ぶ。
「優、ゆたかあーーーっ、こっち来て、早く早く」
「えっ、夕ご飯前だから、お菓子なか、・・・なんじゃこりゃあーーーっ」
家を出る前は壁だったところに、戦隊ものの秘密基地みたいな銀色、重厚、金属製の壁、暗証番号と網膜か虹彩認証と思えるものが埋め込まれている、いや、壁ごと変わってる。
この壁の向こうは、お向かいの部屋のリビングのはずだ。
「優何それ、格好良い」
「ルイーズ、格好良いけど、出る時、元に戻さないといけないんだよ」
「うーん、素晴らしい、さすがは真法家に仕える者達です」
後ろから、マリオンさんの声、内容は『私の仕業です』と理解できた。




