僕の家に到着
「はあーーー、とうちゃーく」「えぇーーー、まだ家に入ってなぁいぃ」
「なっ、何言ってるんだよルイーズ、ここ3階だよ、それに降りてくれないと、家の鍵が出せないだろ」
「もうーーー、だらしないなあ」
「ルイーズ、結局最後まで負ぶさってたじゃない」
「だって体力も、魔力も、気力もないもーん」
僕の家は公園を出て、道を渡ってすぐの所にある築31年の賃貸マンション。
3階建てで、階段が二本、一つの階段に、各階対面で玄関がある造りだ。
僕の部屋は向かって右の階段、その3階の角部屋だ。
2LDK、賃料と管理費、町会費を合わせて62200円、敷金礼金無し。
新しいけど狭いワンルームよりいいかなと思ってここに決めた。
けど、ファミリー層には人気が無い様で、僕の下と、お向かいには住人がいない。
「ドロシー、僕のカバンの中かから、鍵を出して玄関開けてくれない」
「良いの、カバンに手を入れて」「そうしないと入れないからね」
「分かったわ」「ドロシー早くぅーーーー、お腹空いたぁーーー」
「随分と大きなあかちゃんになったわね」
「ちがうもーん、赤ちゃんをー産む人だもーん、ねえーーー」
「まっ、まあー、女の子の多くはそんな感じ」
「うぅぅぅんもうっもうっもうっ、あっ、これかな、優、これ」
「うん、それそれ、悪いけどドロシー、早く開けてぇー」
「ちょっと待って、・・・うーんと」がっちゃ。「開いた」
「開けてーーー」「うん」「早く早くぅ」かしゃ、きーぃ。
「はい、優入って」「有難う」
ばったん。「今度こそ到着、ルイーズ、降りてーーーっ」
「ドロシー、靴、脱がしてー」「そのくらい自分でしなさいよ」
「えー、疲れたぁー」「もうぅぅぅぅっ」で結局脱がしていあげる。
「今度こそ降りて」「はーい」「ドロシー有難う」
「ついでに言っとく、この玄関の正面の扉がトイレ、で、右がお風呂と洗濯機、左がキッチンと狭いダイニング兼リビングね」
「あの、早速お風呂を使いたいの」「使い方分かる」
「えー、ご飯先に食べたーい」「ダメ、たべたら寝ちゃうでしょう」
「今日はぁ、・・・そんなに早くは寝れないぞぉー、ねっ、優」
「そっ、そうなのかな、あー、でもこれから買い物だから、ご飯はもうちょっと後になるかな」
「じゃ、お風呂入る、もう何日も入ってないから、さすがに気持ち悪いし、お洗濯もしたい」
「洗濯機の使い方も教えてから、買い物に行くよ」
僕はドロシーとルイーズにお風呂の使い方と洗濯機の使い方を教えて、買い物に出た。