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私、ドロシー?  作者: パパスリア
真法家本家の事情
54/70

残金の入金

 翌日。

 ピンポン、ピンポン。「はいはい、今あけます」がちゃがちゃ、きぃー。

 「お早う御座います、(ゆたか)様」「お早う御座います」

 僕はマリオンさんの背後に視線を()らす。「ラヴさんは」

 「お嬢様はお屋敷で、不貞腐(ふてくさ)れておいでです」


 「じゃあ、あがって下さい」「失礼いたします」事務所にあがってもらった。

 「ドロシー、ルイーズ、ラヴさんはいないよ、マリオンさんだけ」

 二人共警戒(けいかい)して、寝室に隠れていた。がらがら。


 「分かったあー、お茶を持って行く」「じゃあ、私はお菓子を用意する」

 がらがら。「お茶です」「つまらない物ですが」二人も両脇に座る。


 「本日のご用向きは」「残金をお持ちしました」と封筒をテーブルの上に置く。

 「確かめさせて頂いても良いですか」「是非」沢山入ってる。

 数えると339334(まどか)、昨日の分と合わせると、きっちり40万7200(まどか)


 「確かに、ルイーズ、領収書と収入印紙取って、ドロシー、そこのボールペン頂戴」

 「「あい」」それぞれ手渡してくれた、何だろう、何かにやけちゃうな。


 「こほん、お嬢様が()ねる訳ですね」

 僕は領収書に印紙を貼って、マリオンさんに手渡した。

 マリオンさんは内容を確認すると、ジャケットの内ポケットにしまい込んだ。

 かちゃかちゃ。マリオンさんが一気に紅茶を飲み干す。


 「ラヴさん、()ねてるんですか」「ええ、それはもう」

 「許嫁(いいなずけ)さんの事ですか」

 「皆様のご様子を見てしまわれましたから、結婚後の生活に過剰なイメージを持ってしまわれたのです」


 「えぇ~、新婚でこんなものでしょう」

 「跡取(あとと)りがおられれば、そうかもしれませんが、今の真法まのり家本家には、お嬢様しかおいでになりません。このままでは血筋が絶えるのです」


 「いや~、でも昨日の話ではかなりの人ですよね」

 「旦那様も奥様も大変お困りで、苦渋(くじゅう)の選択なのです。かと言って、大事な一人娘、できれば思い(びと)で、毎日の(いとな)みがお強く、洋物美少女を二人ぐらい(はら)ませてしまいそうな、そんな殿方がいれば」


 「「帰って」」「あ~ぁ、婿にとは申しません、生で種さえ頂ければ良いのです」

 ほぉ~、生、種だけ。「いだだだだだだだあぁっ、二人共痛いよう、妬いてる」

 「妬いてないっ」「べぇーーーーっ」ちゅっ、ちゅっ。「二人がいれば幸せだ」


 「うーん、次は許さないから」「今度変な事考えたら、許さない、本当だから」

 ドロシーの耳が真っ赤だ、許してもらえない方が良いかも。

 アリオンさんは、丁寧に挨拶(あいさつ)をして、帰っていった。


 入金完了。「ドロシー、ルイーズ、今日の夕食は外に行こうか」

 「「行くーっ」」「回ってないお寿司」

 「ルイーズ、それは犯人を捕まえる事が出来て、成功報酬が入ったらにしよう」

 「じゃあ、回ってるお寿司で良い」「ドロシーは」「私もそれが良い」

 朝から夕食が“スシハイ”に決定した。


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