愛の巣
「じゃあ、どうして来たの、ドロシーのおばさんも一緒に」
「ルイーズ、どんな儀式をしたの、婚姻の儀式にしては強力過ぎるの、だから私達が呼ばれたの、ドロシーちゃんのおばさんも、ドロシーちゃんの所へ行こうとしてて、ばったり会って、事情を聴いたら行き先が同じ見たいだから」
ルイーズは、ばつが悪るそうにしている。
「・・・血の契り」
「婚姻ぐらいで、そんな強い契約要らないでしょう、だから私達にも伝わって来たの」
「だあーって、パパ見たいに浮気されたら嫌だったんだもん」
「まあ~、そうですの」「あら~」
「つまみ食いされちゃって」「「そう~」」
「とにかく、最初はね、『私、幸せ~』見たいな、そんなのがずーっと続いてたの」
「そう、そうなのドロシー、それがね、最近になってねっ、『ひもじいぃ~よ、お腹空いたよ、クッキー食べたいよぉ~』って、毎日よ、毎日」
「家の息子が甲斐性無しですみません」
それについては、返す言葉がない。
「はい、クッキー」「うわあ~、有難う、エムおばさん」
「あなたもよ、ルイーズ、はい、チョコ、皇室御用達の」「有難う、ママ」
「それじゃ、ルイーズのママも、エムおばさんも、私達がお腹を空かせてるから来たの」
「そうよ、ドロシー、もう、心配で心配で、それで赤ちゃんは大丈夫なの」
「そうそう、ルイーズ、赤ちゃんは、赤ちゃんは大丈夫なの」
「優さん、私の可愛い娘に何って事を、・・・あっ、すみません」
何かちょっと怖いけど、聞かねばなるまい。
「ドロシー、ルイーズ、赤ちゃん出来たの」
「・・・まだ、優の赤ちゃんが欲しいなあ~って、思ってただけ」
「私もまだ、赤ちゃん、かわいいだろうなあ~って、思ってたから」
「でも、『まだ』って事は、あかちゃんが出来ちゃう様な事はしてるのね」
「ドロシー、どうなの、責めてるわけじゃあないのよ」
うーーーっ、僕が責められてる様な気が。
「うっ」ドロシーが真っ赤だ。
「優が」ルイーズも真っ赤。
「ふ~ん、ちょっと奥さん、後ろ失礼しますねえー」
「あっ、ママ、その部屋はダメ、開けちゃだめー」
がらがら。「お~っ、ちょっと皆さん来て下さい」
「どうしたのかしら」「どうかしたんですか」
母さん、エムおばさん、ルイサさんが、隣の6畳の部屋を覗きにいった。
「ほら~ぁ」「・・・おきーなベットが一つ、愛の巣ですね」「その様ですね」
「いやぁ~」「ふにゅ~」こう言う時の二人はかわいいなあー。
両側から僕の胸に顔を埋める。
隣の部屋を覗いた3人が帰って来て、元の位置に座る。
「ドロシー、おばさんね、もう年でしょう、赤ちゃんを抱っこできないのかしらって、半分諦めてたの、だから早く連絡が来るのを待ってるわ」
「エムおばさん、有難う、私、頑張る」
「ドロシー、頑張らなくていいのよ、授かる時は、どんな時でも授かるから」
「ルイーズ、私達魔女は、赤ちゃん出来難いから、いっぱい可愛がってもらってね、それとちゃんと連絡してね、良い」
「もうぅ、ママ」
「赤ちゃんを授かり難いの」
「えー、私もルイーズが出来るまで5年、合間がありましたから」
「旦那様がお弱いの」「いぃ~え、5年間かかず」「まあぁ、そうですの」
「でも、授かり難い方も結構いらっしゃいますし、気になさらずとも」
「母さん」最近この手の発言に敏感だからなあ。
「黙ってて、女子の話に首、突っ込まないの」
女子言うか、あっ、訂正します、女子です、はい。
「でも、ある程度以上の人口がいないと、自分たちの社会を確保できませんから、赤ちゃんが出来る出来ないは、私達にとって大変重要な問題なんですよ」
「ルイサさん、まだ随分お若い、失礼かも知れませんが、ルイーズちゃんはお幾つの時のお子様なの」
「18ですわ、奥様」「え~ぇ、あっ、でもそれならまだもう一人ぐらいは」
「浮気が原因なの」「いぃ~え、日々旦那を誘っていますわ」
「ダメなの」「それはも、元気で」「じゃあ、ど~うしてぇ~」
「二人目はもっと出来難いんです」
「まあぁ、それで最近は魔女の人を見かけないのかしら」
「いえ、いえ、魔女は皆さんの身近で、目立たない様に暮らしていますわ、皆が奥様の様な方ばかりならいいのですが」
「そう、色々あるのね」
「でも、ルイサさん、書類とかが必要になった時はどうするんですか」
「あっ、その辺は、普通の人の目が及ばない所に、魔法省と言うのがあります、ドロシーさんも妖精がかかわってますし、そこで手続きをすれば、大丈夫です」
「私達が見ている世界が全部じゃないのね」
「ルイーズ、せっかく来たのだから、この家にゲートを造れる場所ある」
「優ある」「ゲートって何」「魔法で三次元的な空間を繋ぐの」
「ふーん、どんな場所が良いの」
「人が入れる大きさで、扉があって、普段は使って無い所」
「うーん」「優、あっちの部屋は」「ドロシー、何かあった」
「ほら、小さい物置き、物を収納するには小さすぎて、今は使って無いわ」
「北側の部屋、余り使って無かったから、そう言えばあったなあ」




