魔女の血の契約
ぱちぱちぱち、ひゅーっ、ひゅーっ、ひゅーっ、ぱちぱちぱち。
「ブラボー、ブラボー、ブラボー、凄い、凄いよ、ドロシー、ルイーズ」
皆が出て来て、僕に向かってお辞儀をする。
ぱちぱちぱち、ひゅーっ、ひゅーっ、ひゅーっ、ぱちぱちぱち。
「最高、最高だあーーー、素晴らし、素敵だよ、ドロシー、ルイーズ」
「おうっ、俺達のお芝居はどうだった」「皆、凄い、素晴らしいよ」
「いやー、褒めてくれて、有難う」「ガゥ」
「わん」「おー、トトもすっごく良かったぞ」
「優、私は」「ねっ、ねっ、私は、私は」
「二人共とっても素敵だったよ」「そう、良かった」「でしょでしょう」
「ドロシーも、良い魔女に何か言われてここまで来たの」
「私は竜巻で飛ばされて、ルイーズのいるところに落ちたの、そこであったのが、ルイーズのママなの、あの時は良い魔女のグリンダと思ってた」
「そうなんだけど、ママの占い余り当たらないのよね」
「そうなの」「適当なの」「今頃言わないでルイーズ」
「私に言わないで、何て言われたの靴もあげちゃうし、追いかけるの大変だったんだから」
「黄色い道を行けば、あなたを『知る』素敵な人がいる都市か、町か、村か、まあ、何処かに着くから、その人と出会った時、自分の事が分るわっ、て言ってた」
「何それ、意味わかんない」「確かに」「もうーーー、そんな事言われても」
「まあいいじゃない、それで優、私達の何処が良かった」
「特に風が吹いた時とか、魔法使いが、空から降りて来る時とか、素晴らしい」
「何それ」「「んん」」「・・・風」「・・・空」「「はっ」」
二人同時に両手で前を押さえ、見る見るうちに全身が真っ赤かになた。
「・・・見た」「見えたぁー」
「ああ、ん、はっきりくっきり全部、初めて生で見た」
「うううっ」ドロシーが座り込む。
「なっ、何で言わないの」「こんな凄いの勿体ないじゃないか」
「いや、違うな、こいつのことだから、見える機会を窺ってたんだぜ、劇中のトラブルと言ういい訳が出来るからな」
「そうなの、優」「いやあ~、はっはっはっ、・・・御免さない」
「う~っ、お嫁に行けない」
「ん、はっ、あーーーっ、これは大変だあー、お嫁に行けなーーーい、そうだあー、優に責任を取ってもらおうー、ドロシー、・・・ドロシーーーーっ」
「・・・あっ、こほん」手を打った。
「あーーー、困った困った、お嫁さんにいけないよおー、どうしようかなあー、あーーー、そうだあー、優に責任を取ってもらおうー」
「・・・えーっと、僕にどうしろと」「「責任取って」」
「いや、でも」「見たよね」「見たんでしょう」
「遮るものは髪の毛一つありませんでした、はい」
「「うっーーー」」「絶対許さない」「そう、許さないから」
「僕はどうしたら、許してもらえるのかな」
「じゃあ」「「私達をお嫁さんにして」」
「いやあ~、僕」「私達じゃ嫌っ」
ぶるぶるぶる。「それは絶対ない」「「本当」」
「でも僕、金ないから」「私も働く」「私も」「ここは働かせてくれないんだ」
「僕のアルバイトだけじゃ、二人が餓える」「え~、何それー」
「うんーーー、僕の本業のお手伝い、・・・ぐらいしか思いつかない」
「優、お仕事してるの」
「今、大学3年だけど、大学に入ったと同時に起業したんだ」
「何にしてるの」「探偵さ」
「「手伝う」」「だからお嫁さんにして」「せ、き、に、ん」
「でも探偵業は危険だし」ルイーズが近付いてきて、僕の腕に胸を押し当てる。
「ゆたかぁ~、お嫁さんにだったら見るだけ、・・・じゃないよう」
「ドロシーも、私達最強の武器を使うのは今」ドロシーも来た。
おーーーっ、両方から。「優、お嫁さんは、すっ、・・・凄いんだよ」
「わっ」「「わ」」「・・・いや、僕のお嫁さんになって下さい、お願いします」
「「やったー、いぇ~ぃ」」ぱん。二人してはハイタッチ。
「じゃあ、決まりね、優、ドロシー、魔女の契約書にサインして」
ルイーズのリュックから、紙、違う、極薄の革、の様だ。
それと、細く短い針金、見たいな物が飛んで来て、ルイーズの手に届く。
「じゃ、私から」ルイーズが細く短い針金で指を突く、血が出るよね。
その血を反対の手の親指に満遍なく付けて、革に押し当てる。
「次ドロシーね」「痛い」
「ちょっとだけ、でも暴れないでね、これ銀製の針だから、凄く柔らかいの」
ドロシーが顔を顰める、のぺらぼーだけど眉間の辺りに皺が寄った。
「これでいいの」ルイーズと同じようにする。
「最後は優ね」「痛くしないでね」
「それは、・・・優のあほ」「あたっ」
僕もルイーズに倣う。
「天と地と精霊のみなの前で、婚姻の契りを執り行う」
「ドロシー、もっかい血を出して」「うん、これでいいの」
ルイーズとドロシーが、針で突いた指を擦って無理やり血を出す。
「はい、優、私達の血を飲んで」「うへへっ」
ぱっく。「ひゃ」「うっ」「・・・放して」「ふぁ~い」
「はっ、はい、今度は私とドロシーね」「また血を出すの」「そう」
ルイーズとドロシーが、また血を出し、お互いの口に入れる。
「次、優、私とドロシーに血を頂戴」
僕はさっきルイーズ達がした様に、指から血を出す。
「ドロシー、先に飲んで」
「うん」ぱく、・・・ちゅー、ちゅー、ちゅー、ちゅー、ちゅー、ちゅー。
「こらーぁ、ドロシーーーぃ、私の分も残しといて」えっ、そんなに。
「てへへへっ、おいちぃ」「ドロシーのあほーっ」
「最後は私、もっかい血を出して」「えーっ、出るかなあー」
「出すの、いっぱい出すの」僕は指からちょっとだけ血を出す。
「はい」ぱく、・・・ちゅー、ちゅー、ちゅー、ちゅー、ちゅー、ちゅー。
「ルイーズ、優が死んじゃう」「げっぷ、ごっめ~ん、つい」
「優、大丈夫」「うん、大丈夫、血の気が抜けて丁度良かったかも」
「で、でも優の血、おいちぃ」「ちょと、ドロシー」
「う~ん、癖になっちゃうかも、吸血鬼の気持ちがわっかるぅ~」
「るっ、ルイーズ、僕これ以上、血を失ったら本当に死ぬ」
「次ね、優に罰を与えます」「ちょっ、ちょっとルイーズ」
「ここが本当の契約、もし私とドロシー以外の女の子と、いっやらしい事をしたら、チョッキンされるか、・・・その私達が許すまで、・・・いっぱいするか、選びなさい」
選択肢なんてないじゃないか。
「ドロシーとルイーズにいっぱいえっちな事をする方を選びます」
「ちっ、違うからぁ~」「ぅぅぅっ、ルイーズのえっち」
「違うのぉ~、・・・優、選んだから、私とドロシーの足に口づけをして」
僕は膝を突き、ドロシーとルイーズが、恥ずかしそうに突き出した足の甲に、それぞれ口づけをした。
「互いの血による契りは最も強い、この口づけをもって、婚姻の証とする」
僕の頭上で、ルイーズの持つ革が赤く発光する。
「じっ、じゃあ、儀式はこれで終わり」「でも戸籍とか」
「うーん、今のドロシーにも、魔女である私にも関係ないかな、必要な時は、世界中の魔女達が助けてくれるわ」
「そうなの」「とにかく、これで私もドロシーも、優のお嫁さん」
何と、たった数時間で、僕にめちゃくちゃ可愛いお嫁さんが二人も来た。




