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私、ドロシー?  作者: パパスリア
僕だけの初体験と魔女の血の契約
11/70

僕だけの初体験

 歯磨きを終えて、皆リビングの中央に帰って来た。

 「(ゆたか)、目を閉じて」「おっ、おう」僕は素直に目を閉じた。

 「こっち来て」ルイーズは、僕の腕に胸を押し当てて、僕を誘導する。


 「じゃあ~、ここに座って」「おーう」

 ゆっくりと腰をおろすと、手に何か当たる。

 手触りから、どうも、さっき丸めて壁に寄せた敷物の様だ。


 「これで良い」「うん、良いって言うまで目を閉じてて、絶対だから」

 「じっとしててね、絶対だからね」ああーーー、緊張する。

 暫くして、僕の口に心地の良い柔らかな、歯磨きの匂いのするものが押し当てられた。


 僕は驚いてびっくっとする。「目を開けちゃダメ、お願い」「そう、そうか」

 想像通りなら、ルイーズとキスをしているらしい。

 「う~ん」僕は正面にいるだろうルイーズを抱きしめる。「ふ~ん」


 「あーーーーーーーーーっ、ルイーズ、何故キスしてるのぉー」

 「目を開けちゃダメ、ドロシー、邪魔しないで、これはこう言う魔法なの」

 魔法、まあ、とってもいい魔法なので、目は閉じとこう。


 「嘘っ、絶対嘘っ、そんな魔法絶対ないからっ」

 「ふーん、あるんだなーこれが、それにこれ、長い時間維持(いじ)しないといけないから、時間もかかるの、ドロシーは、そ、こ、で、もじもじしてなさーい」


 「うっ、もうううううううううっ、嘘だったら承知(しょうち)しなっから」

 「いいじゃない、ドロシーだって、魔声(ませい)を使うに決ってるんだから」


 「(ゆたか)、続きぃ~」「どっ、どんとこい」そしてまた、多分キス。

 目を閉じたままルイーズを抱きしめる。

 そのままだと不安ていだから仕方無いよ、うん。


 「う~ん、・・・ふっ、う~ん、はあ、はあ、まっ、まだ、だから、(ゆたか)

 ちゅっ、ちゅっ。「う~~ん」「おーい、まだなのかあー、ドロシーがじれてるぞ」

 「ふん、う~ん、もっ、もうちょっとだけ」ちゅっ。「う~~~ん、・・・」

 ルイーズの唇が僕から離れる。


 「(ゆたか)、目を開けて、私とドロシーを見て、いっぱい感じて」

 僕の目の前には、膝に(またが)るルイーズ、その奥に視線を移すと、そこは僕の部屋ではなく、何処か作物を刈り取った後の田舎の風景。


 「おーーーーーーーーーーーーーーーっ、何、これ、ここ何処、凄ぉーーーっ」

 「私の幻影魔法、ここはカンザスの田舎町、あっ、でも気を付けてねっ、幻影だから、部屋の大きさが変わった訳じゃ無いの」


 「凄い、凄いよ、ルイーズ」「いっ、痛いよ、(ゆたか)

 僕は余りにもリアルなこの風景に興奮して、腕に力が入ってしまった。

 「あっ、御免」「やっ、優しくしてね、ねっ、ねぇ~ぇ」

 ルイーズ、揺すっちゃ、こっ、これ。

 「私、(ゆたか)なら」


 「ねえ、トト、この道の向こう、あの丘の向こう、そして青い空の向こうに、私が見た事も、聞いた事もない世界があって、魔法の世界もあるかもしれない」

 「ドロシィーーーーーっ、もう少しだったのにぃーーーーーっ。(ゆたか)、私の事も見てて」

 そう言うとルイーズは、僕の腕から抜け出して姿を消した。


 「そこに素敵な人が居るかもしれない」

 「トト、私、行ってみたい、素敵な人に会いたい」

 「♪Somewhere over the rainbow(どこか虹を超えたところ)」

 「♪Way up high(ずっと上のほう)」

 おーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ、ドロシー、うっまっ。

 顔はのっぺらぼーではなく、最初に見た、可愛らしい顔、うーーーっ、素敵だ。

 聞き入ってしまった。


 おっ、竜巻、逃げ込んだ家が、家が飛ばされる、凄い風だ、本当に吹いてる。

 もう少しでスカートが、・・・ああっ、・・・見えた、はっきりくっきり生で見た。


 「私、虹を越えたんだわ」あっ、誰か空から来た、魔法使い、ルイーズ。

 降りて来た、スカートが(めく)れあがって、・・・おっ、全部見えた。


 「あなたは良い魔女、悪い魔女」「私はカンザスから来たドロシーよ」

 「マンチキンが東の悪い魔女を家ごと倒したって言ってるわ」

 おわっ、いつの間にか、誰かが飛ばされてきた家の下敷きに、赤い靴が出てる。


 「私はグリンダ、良い魔女、マンチキン達は大喜びよ」

 「マンチキンて誰なの」「この街に住んでる小さな人達よ、出てきなさい」


 「ほら、(ゆたか)、ねぇーってば、(ゆたか)

 「えっ、僕」「そう、(ゆたか)、早く」えーっ、これ参加型なの。


 「♪さあ、皆出てらっしゃい、星から降りて来たお嬢さんに挨拶をして」

 「ちょっと、ルイーズ、僕台詞とか分らないよ」

 「大丈夫、私がいっぱいキスしたから、教授の魔法、って、ラノベで読んだ」

 ラノベって、あっ、解る。「♪マンチキン市にようこそ」すげぇー。


 おっ、もう一人魔女らしい人が、・・・煙の中からじゃ、見えないよぉー。

 でも、凄いな、ルイーズ、同時二役、これも魔法かな。


 「姉さんを殺したのは誰だい」「事故だったの」「事故でごまかすのかい」

 「西の悪い魔女、ルビーの靴は良いの」「そうだったね」

 西の悪い魔女が靴を取に行くと目の前で消え、ドロシーが履いている。


 「何処へやった、お前か、返しな」「私、取った訳じゃ」

 「その靴、魔力が強いから欲しがってるの」


 「ここでは何も出来ない、返さなければ、その犬とお前の命はないよ、絶対逃がさないからね」

 と悪態(あくたい)をついて去って行く。


 「西の悪い魔女を敵にしてしまったわ、オズの国を出てお家に帰った方が良いわ」

 「どうしたら帰れるの」「それを知っているのは、偉大なオズの魔法使いだけ」

 「良い魔法使い」「謎は多いけど立派な方よ、エメラルドシティーに住んでるの」


 「どうやって行くの」「千里の道も一歩から、マンチキンが町のはずれまで案内するわ、黄色いレンガの道をたどっていきなさい」

 「(ゆたか)、マンチキンの出番」「おっ、おう」


 「好きにして良いからね」ほぉー、好きにして良いと、むふふっ。

 ドロシーが黄色いレンガの道の上を歩き始め、僕はドロシーの前に行き。

 「♪♪僕が連れていってあげるよぉ~」と、役を利用して、抱き着いて、お尻をなでなで、むにゅむにゅ。


 「あっ、ちょっ、(ゆたか)」手を取って広がって、また引き寄せる。

 「♪♪僕に()ぶさって、連れていってあげるよぉ~」と、しゃがむ。

 「(ゆたか)、そんなシーンないわ、・・・もう」


 ドロシーが渋々(しぶしぶ)僕の背中に、おーーー、ドロシー、柔らかい、良い匂い。

 ドロシーと手の間にスカートがあると滑るので、上手く避けて背負う。


 「「♪♪黄色いレ」」

 「♪♪ンガの道よ」

 「ん~の~道よ」もみもみ、すべすべ。幸せ~。


 「「♪♪黄色」」

 「♪♪いレンガの道をたどって」

 「い~ン~道をたどって」さわさわ。


 「♪♪たどれたどれ黄色い道を」とんとんとん。ドロシーが肩を叩く。

 「♪♪さあ、会いに行こう、大魔法使いに」


 町はずれまで来たので、名残惜(なごりお)しーけどドロシーを降ろす。

 あれっ。ドロシーが降りない。


 「ばかばかばか、えっち」「ごっ、御免、つい調子に乗っちゃって」

 しゃがんでドロシーをゆっくりと下ろし、両手を取って、立ち上がらせる。


 「♪美少女と野獣、ずっと同じ」

 僕とドロシーは踊り出す、何故か背景も変わる。

 「えっ、ちょっと、別の演目(えんもく)、私の魔法なのに、私、ティーポット」


 「♪いつの世も、ずっと変わらず、確かなこと、太陽が昇るように」

 抱き寄せてキス。「はうっ、・・・もう~~~」

 背景が戻った。「魔女に戻った」

 「♪♪さあ、会いに行こう、大魔法使いに」


 そして進むと、トウモロコシの畑で賢くなりたい案山子(かかし)に会う。

 「♪頭を掻けば、名案も浮かぶ、脳みそがあれば」

 「「♪♪オズの魔法使いに会いに行こう、賢さを貰いに」」


 またまた進むと、森の中で錆びたブリキマンに会う。

 「空なんだ、ブリキ屋さんが心を入れ忘れたんだ」

 「♪♪心さえあれば」

 「「 「♪♪オズの魔法使いに会いに行こう、心を貰いに」 」」


 更に進むと、何かが(ひそ)んでいそうな暗い森の中、ライオンに出会う。

 「勇気がなくて、自分の事も怖いんだ、夜も眠れない」

 「♪♪もう大丈夫、魔法使いが勇気をくれる」


 「「 「「♪♪もし願いを叶えて来るなら」」 」」

 「♪♪僕は賢くなりたい」

 「♪♪わしは心」

 「♪♪おれは勇気」

 「「 「「♪♪オズの魔法使いに会いに行こう」」 」」


 西の悪い魔法使いが水晶で、様子を見ている。

 「私の警告を無視したねえー、皆一緒に殺してあげる、ルビーの靴が手に入ればそれでいいのさ」


 そんなこんなで、エメラルドシティー到着。

 大魔法使いオズ(ルイーズ)は、願いを叶える資格があるか試すと言う。

 その資格とは西の悪い魔女のほうきを持って来る事、ドロシー達は怖々(こわごわ)向かう。


 そして西の悪い魔女が、案山子(かかし)に火を点けた。

 それを消そうとドロシーは、(そば)に有った(おけ)を掴み水を掛ける。

 案山子(かかし)の後ろにいた西の悪い魔女にも水が掛かり溶けてします。


 ほうきを持って帰ったドロシー達、しかしオズは、魔法使いではなく発明家だった。

 オズは、案山子(かかし)、ブリキマン、ライオンが欲しがっているものを既に持っている事を(さと)し、教えてくれる。


 「ドロシー、ここにいなよ」

 「嬉しいは、でも、ここはカンザスじゃないの、エムおばさんが私の事を忘れちゃうかもしれない、案山子(かかし)どうしたらいいの」

 おっ、北の良い魔女が空から降りてくる。

 もうちょっと、もうちょっと早く降りてルイーズ。


 「あの人が助けてくれるよ」「助けてくれる」あーーーぁ、今回はダメだった。

 「助けはいらないわ、自分で帰れるもの」


 「どうして早く言わないのさ」

 「賢い案山子(かかし)には分るでしょう、言っても信じないわ」


 「どうすればいいの」「その靴が連れっててくれるわ」

 「今すぐに」「いつでも」


 「みんな大好きよ、さようなら」「用意は出来た」

 「トト、さよならをして」「出来たわ」


 「では(かかと)を3回打ち鳴らして、やっぱりお家が一番って念じるの」

 「やっぱりお家が一番、やっぱりお家が一番、やっぱりお家が一番」


 「起きなさい」ドロシーは自分のベットで目が覚める。

 (かたわ)らにはエムおばさんがいて、ドロシーはオズに行った事を訴える。

 「静かにして頂戴、悪い夢を見たのよ」

 「魔法の国に行ってたの、そして、あなたも、あなたも、あなたもいたわ」

 ドロシーは家族のいる家に帰って来た。


 えっ、何故エンドロール。


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