箱庭の小人たち

世界は一つだけではない。
カベによって、区切られた箱庭型の世界が数多くこの世には存在している。

16歳のリリは、そんな数多ある箱庭世界を渡り歩く数少ない旅人である。

森の箱庭、海原の箱庭、孤島の箱庭、魔術の箱庭……数多くの箱庭世界を、相棒のパルパと共にトビラを潜って渡り歩いてきた。
でも、目当ての世界には一向にたどり着けず早数年。
それでも、諦めず彼女は世界を渡り続ける。

故郷の世界に帰る。
ただそれだけを夢見て……彼女は今日も世界を渡り歩く。