表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/67

35話:パリバショックが引き金でリーマンショックへ

その後2007年7月アメリカの大投資会社「ベアー・スターンズ」が実質的に破たん。危機に瀕する直前まで「ベアースターンズ」は黒字の見通しを発表していたが、わずか数日で資金繰りが悪化。170億円あったはずの資金がに底をつき、破たんは急転直下の勢いででやってきた。原因は徐々に表面化してきたサブプライム損失を危うく思った顧客や貸し手がベアー・スターンズから資金を撤収し、さらに金融機関が一斉に返済を迫る「取り付け騒ぎ」が起きたためです。


 しかしベアー・スターンズは危機に瀕した直後、アメリカの銀行最大手、JPモルガン・チェースにタダ同然の破格値で買収され、なんとか一命をとりとめた。同年8月、BNPバリパ「フランスに本拠のある金融グループ」がサブプライム問題を深刻に受け止め、パリバ傘下のミューチュアル・ファンドが投資家からの解約凍結を発表したことで、大混乱になった。かねてから懸念材料のあったサブプライム関連商品が含まれた投資信託を解約したくても解約できない事態に陥った。


 2007年8月9日に解約の凍結が発表されたことで為替相場は急変、欧米株は急落、日経平均も8月14日の600円安となった。一方で、ローン会社は債券を銀行に売り、銀行は債券を証券化して投資家が買えるようにした。MBS「モーゲージ債」と呼ばれた金融商品。さらにMBSやほかのローン商品とごちゃまぜにしたCDO「債務担保証」という怪しげな金融商品も発売され、リスクが低くリターンの高いデリバティブ「金融派生商品」として大人気になった。


 ローンをただ転がしただけで大金を生み出すことに成功した。ここで注目すべきはローン会社の怠慢。ローン会社は結局債券自体を他の会社に売り飛ばしてローンを組む人が支払い能力が低くても気にしなかった。お金を回収できるかどうかは二の次で、契約させた者勝ちのひどい審査だったの。アメリカでは債券の発行元を分析し信用度の格付けを行う格付け会社、ムーディーズやスタンダード・アンド&プアーズ、フィッチなどの格付け会社は、ローンの中身を調査せず「AAA」にした。


つまり、アメリカの格付け会社が、サブプライムローンの中身が空っぽなのにもかかわらず、この債券に「AAA」トリプルエーという最高ランクを付けていた。投資家は債券を信用し、なんの疑いも持たず次々に債券を購入した。その理由はムーディーズなどの格付け会社の信用度が高くアナリストや投資家の判断材料になっていたためだ。当然サブプライムローン債権を保有する多くの投資家や銀行はリーマンショックで大きな損失を出した。


 大手銀行のゴールドマン・サックスやリーマン・ブラザーズ、メリル・リンチ、ベアー・スターンズというサブプライム・ローンの立役者とJPモルガンなどの金融複合企業。さらにムーディーズなどの格付け会社はサブプライム関連商品を売って大儲けするため、水面下で結託していました。住宅供給もすでに飽和状態に達し、買い手がつかない家があふれました。頼みの綱の地価や不動産価格も暴落し、たくさんのローン利用者が家を手離さざるを得ない状況になった。


 ローンが返済不可能になると債券は、たちまち不良債権化しサブプライム問題が一気に表面化し、世界経済の不安材料となった。リーマン・ブラザーズも、ベア・スターンズと同じ様にアメリカの代表的な銀行や証券会社に買収され危機を乗り切るかと思われていたが、結局、買収は見送られた。アメリカ政府が公的資金を投入するなどの救済策を講じないと発表した影響も大きいのですが、理由は、リーマン・ブラザーズの抱え込んだ負債が途方もない大きさだったからです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=207309043&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ