21話:ケイトと本田の結婚の話1
10月17日、本田とケイトが2人で佐野に相談があるので進学塾で会いたいと言われ、出かけた。あって相談事とはと聞くと、ケイトが、私、本田君と結婚したいと思っていると言い、父に話すと、彼氏の職業はと聞かれて、進学塾の講師と伝えると、ちゃんとした会社の社員でなければ、ケイトの将来が心配だから駄目と言い、一度会って欲しいと言っても会わないと言い、全く取り合ってくれないと告げた。
そこで佐野に一緒にケイトの父に会って結婚の話を進めて欲しいという相談だった。内容は分かったが簡単に何とかしましょうという訳にはいかないだろうと言った。それは解ってますが本田君の誠実さ勤勉さを説明して何とか結婚の話を進める手伝いをして欲しいと言われできるだけ協力するが結婚の許可をもらえるかどうか保証できないと言うと、解りましたと言った。しかし最善の尽くしたいのですと本田君が言うので佐野が一肌脱ごうと言った。
いつが良いと聞くと10月25日の金曜の夜19時にケイトの実家へ行くことになった。佐野の車でケイトの実家へ行くとケイトのお父さんの館川巌男が出て来て、どなたですかと聞くのでケイトが勤めている進学塾のオーナーの佐野と申しますと挨拶すると、館川巌男が、ケイトがいつもお世話になってますと、挨拶した。そして本田を見て彼は、と聞くので同じ会社でマネージャーを任せている本田と申しますと言い、本田も、本田です宜しくお願いしますと挨拶した。
お上がり下さいと言い部屋に入りテープルにつくと、ご用件はと佐野の聞くので単刀直入に、ケイトと本田の結婚のことですがと言うと、直ぐに、その件なら私は反対ですと言った。それに対して結婚に反対と言うことはケイトから聞いていますが本田君は真面目で勤勉で思いやりのある良い男ですと佐野が言った。すると、ちょっと嫌そうに、じゃー彼の自己紹介を聞こうと言ってくれた。すると本田君が緊張した面持ちで自己紹介を始めた。名前は本田喜一と言います。
年齢は24歳で大学は中央大学経済学部・夜間部を卒業しました。現在、佐野進学塾でマネージャーとして、アシスタント・マネージャーのケイトさんと一緒に土日・祭日と第一、第三金曜日の昼間に働いていますと言い給料は手取り20万円で年間240万円です。現在、母と2人で相模湖町の県営団地に住んでますと言った。聞いていた館川巌男さんが、あなたのお父さんと兄弟はと聞くので兄弟はいません。1人子ですと言い、父は8年前、交通事故でひかれて亡くなりましたと答えた。
お母さんの仕事と聞くと商店の手伝いですと言った。館川巌男さんが資産はいくら持っていると聞くと300万円と言った。今迄の総収入はと聞かれ480万円と答えた。やっぱり資産が少なく給料も少ないと言った。これに対して佐野が本田にばかり聞かないで娘さんのケイトさんにも質問してあげて下さいと告げた。ケイトのことは、父の私が一番知っていると話した。その話を隣の部屋で聞いていた母の館川エミリーが、ふすまを開けて、いや、あなたはケイトの気持ちを知らないと言った。
結婚というのは、まずハート、つまり、どれだけ、相手に尽くせるか、相手が好きか、こっちの方が大事、お金は努力して2人で協力して頑張って稼げると言い切った。これを聞いてケイトは泣き出し母のエミリーに抱き付いた。 その様子を見ていたケイトの父、館川巌男が2対1の多数決で負けたと言い仕方ない結婚を許そうと言った。




