18話:株投資研究会が盛況
佐野が株投資研究会は、どの位の間隔で開催した方が良いですかと聞くと月1回という人と2回という人に別れたが最後は多数決で月2回で会費が2千円と決まった。おもてなしは、お茶と紅茶、珈琲は、全て、自分でやることで、用意するのは紙コップとポットに、お湯を沸かして、せんべいの大袋、饅頭、カステラ、羊羹を、大きな器に持っておけば十分と言った。開催は毎月、第一、第三金曜日の16時から50分、質疑応答形式で行う事になった。
次回は来週4月6日、次4月20日と隔週開きますので友人を呼び、皆で、勉強しましょうと言うと友人を連れてきても良いか聞くので大勢の方が楽しいからお願いしますと告げた。その後、進学塾は盛況で佐野さんの懐具合は良くて、そちらので儲けが多いようだ。しかし面白いという意味では株投資研究会の方が面白く4月6日に24人まで座れる様に長机で大きな長方形を作った。今回は金持ちそうな中年のおばさんが6人と佐野のことを誉めた紳士が友人を多く連れてきた。
男性と女性12人ずつだった。最初に来た佐野を誉めた紳士が会費は最初に紙箱に入れて横に出席簿を書いてもらい会費を支払った人が名前を丸するようにしたら事務局も手間がかからず良いだろうと提案して取り急ぎ佐野さんが名簿を見て早速書いた。全員が集まったところでお茶と紅茶と珈琲、どれが良いですかと聞くと、お茶が10人で紅茶が10人で珈琲が4人で大きめの急須で、お茶を入れて本田が紅茶と珈琲を耐熱硝子に入れて、コップに注いでメンバーに渡した。
今回は、あの老紳士、斎藤勇さんが私は古い人間で今迄、株価が下がると買い、あがると売るというやり方は一緒なのだが、大型株を中心に売買してると言い、その理由は、潰れる可能性がないからと答えた。それに対して佐野が具体的にどんな銘柄ですかと聞くと日本の代表株の三菱商事、三井物産、日本郵船、商船三井、日立、東芝、三菱電機などだと言った。確かに倒産はないでしょうが、変化も少ないですねと言った。
かなり私見が入りますが、こう言う銘柄は機関投資家が大金を投入する銘柄ですねと言い、私達一般庶民は、これから成長する可能性のある銘柄を追っていった方が利益を取りやすいと考えてますと言った。その意見に対して、その気持ちは良く理解できるが私ら中高年には、これから流行るとか、成長するとか言う予想がつかないから解らないと答えた。そのために、ここに投資研究会の意味があると思うと言った。例えば私が売買してるのは実はソニー株だけです。
何故かというと、この会社に勤めて社風、企業の新製品開発に対する情熱、たゆまぬ研究を知っているからですと述べた。この意見に対して派手な衣装の40代の女性、満田照子さんが私は佐野さんの投資スタイルを参考にしたいと言った。その理由は日本株も、やっと最近、日本の好景気にのって、外国人投資家が売買するようになり市場が活性化して、多分、これからが一番面白い時期に入ると考えてますと言った。
この時期に買うとしたら、これから成長すると思われる株を人気になる前に買っておくことだと思いますよと発言した。すると斎藤勇さんが確かに言われるとおりで、これからの成長株を佐野さんたちに、教えてもらいたいものですねと言い、それで成功したら成功報酬も考えますがねと笑いながら話した。満田さんが、私もソニー、松下、トヨタ、ホンダには、大変興味を持っていますと言った。