永遠の人生を得た男の幽霊生
俺の名前は宮間啓太、今年受験勉強を控えた中学三年生だ。受験勉強は本当に死ぬほどだるい。なので俺はその退屈さを紛らすために近くにある市営の図書館に訪れた。今思えばこの時の判断が俺の一生…というか永遠の命へと変えたのかもしれない。俺は数学の参考書を探しに数学の本が陳列している段を漁っていた時だ。
「永遠の快楽を得る方法」
俺は最初にこの本を見た時、とても馬鹿らしい本だと思った。なんせ人間は知能が高すぎた故に未来永劫苦しみに囚われた哀れな生物だ。だが俺も受験生だ、少しはストレスなどが溜まっている。気づいたらその本を開いていた。著者の名前も黒塗りにして消されてあったので不良か頭の痛い人が悪戯で仕込んだんだろうと思ったが内容が生々しかった。
「この本を開いたあなたは幸運です。永遠の命と快楽を手にしましょう!」
と1番最初のページ、云わば目次に書いてあった。俺は食い入るように読み進めていった。然し書いてあったのは如何にこの本が素晴らしいかを賞賛しているページだ。それが延々と続くので飛ばして最後のページを開いた。
「最後のページまで読んだあなたはこの本の素晴らしさを知ったはずです。ではその本で自分の頭を思いっきり叩いてみましょう。叩いた瞬間、あなたは永遠の楽を得るでしょう」
俺は指示通り思いっきり自分の頭を叩いたが痛みを感じなかった。不思議なことに俺の体は本が頭に触れた瞬間、透明になって本が体を貫通したのだ。俺は何故か意識が少しずつ薄れていった…
もう夜なのだろうか、俺が目を覚ました時は辺りが真っ暗だった。
「畜生が!もう夜じゃねぇか!塾に行きそびれたじゃねぇかクソが!あの本なんか破り捨ててやる!」
しかし周りに誰もいなかった。そもそも何故気絶している俺を誰も図書館にいるヤツらは拾わなかったんだ?俺は下を見て衝撃の事実を知ってしまった。
俺は宙を浮いていた。しかも自分の体が半透明な状態で。俺は怖くなって図書館のトイレに行こうとしたが…
「なんでトイレが開かねぇんだ?しかも俺の手はドアノブに触れようとするとドアノブを貫通するのだが?」
いくら開けてようとしても開かないので思いっきりドアに突撃したらドアをすり抜けて行ったのだが!
「え?」
俺は本当に死んでしまったのだろうか?トイレにある鏡を除いたのだが俺の姿はなぜか映っていなかった。
「えぇ…(困惑)どうしたらいいんだろうか?俺はこの世界には未練が残っているから霊として残っているのだろうか?誰も話相手がいない…とりあえず今後は静かにしよう」
誰も居ない中1人で喋っているのは気持ち悪いからね。神社などに下手に行ったら洗浄されかねないから神社を避けるにしても行く宛がない
「そう言えば中川絢香の家ってここの近所だったか…ぐへへへ何もやることが無いからあいつの寝顔でも堪能しに行こう…」
中川絢香はクラス一の美少女だ。恐らく今月は6回は告白されている。何を隠そう、俺も彼女の大ファンだ!しかし陰キャの俺には届かない花だが今ならいつでも侵入してあいつを見ている事が出来る。
悪いが俺も中三、ある程度の性欲もあるのだ。俺は空を飛びながら中川邸の家にすり抜けを利用して侵入した。2回に上がってすぐの部屋に絢香は寝ていた。
「うわぁ…」
制服の下のボディが想像以上にエロかったので思わず狼狽えてしまった。15歳なのにモデルに出る大人の女性と同じくらいの可愛さ、茶色が少しかかった絹のように艶がかかった長い髪、真ん中くらいの身長なのにもうDカップくらいある胸の大きさ、それでいてほっそりしているウエスト、安産型の尻に細い四肢。間違いない、彼女は日本で一番可愛い娘だ!俺は自分が物理的身体を持っているのを忘れて彼女に抱きつこうとした。そしたら驚くべきことが起きた。なんと俺の霊体が彼女と一体化してるのである。体の持ち主である絢香が異質の感覚か目が覚めてしまった。
「え…誰よ!私の体から出ていって!」
(俺はクラスにいる宮間だ。そして悪いが今日からこの体は俺がもらう!お前はあと数秒ですべての感覚、思考、そして心も失うのだ!)
「やめて!私の体を返して!出ていって!」
(もう遅い、ほら、手が少しずつ動かなくなっただろ…フハハハハ!)
「え…か、体が動かなくなって…あれ…く…く…ち…も…うご…かな…く…あ…」
俺は体全体に感覚が広がると同時に、気を失った。
俺が目を覚ましたらそこには2つの突起が胸から生えていた。それを触ろうとした手もやけに細かった。
「え?」
驚いて出た声もソプラノのように高かった。俺は恐る恐る鏡を見てみた。そこに映っていたのを見て俺の得た永遠の自由と快楽というものが理解出来た。鏡には中川絢香が映っていて彼女には似合わない悪い笑顔が映っていた。俺が手を動かすと鏡の中の彼女も手を同様に動かした。
「フハハハハ!この完璧な身体を乗っ取ったぞ!今日から俺はクラスのマドンナ、中川絢香だ!んーこの大きい胸!触っててとても気持ちいい…はぁ…はぁ…」
俺は自分の得た新しい体を堪能したあとベッドに戻って寝た。朝6時、俺、中川絢香は起きた。今日から彼女として暮らすので彼女の服の着方や喋り方、仕草を真似しないといけない。彼女がつけていた日記を見ようとすると俺の頭の中に俺の知らない記憶が浮かんできた。
「これは中川の記憶…ふふ、これを使えば彼女の仕草、ブラの付け方、そして1番の難関なトイレや生理の処理法が分かるわ…おっともう彼女の口調が使えるようになっているわ! どうやら無意識に彼女の生前の仕草が使えるみたいね。俺、いいえ私の新しい人生が待っているわ!」
中川の記憶を使って制服を着た俺は1階に降りて朝飯を済まして学校に向かった。クラスに入ったら周りの女子共が囲ってきたが俺は中川の記憶を利用して本来中川が喋る事と同じ事を喋って処理した。案外ガールズトークも楽しいものだ。これで中川に体を体を返す理由がなくなったな。元々俺が乗っ取っている時点で返す気はさらさら無いが。そう言えばクラスに元俺の姿を見ないな。クラス名簿にも無い。どうやら俺が人を乗っ取ることが出来る幽霊になった後俺の存在自体が抹消されたみたいだ。俺を知る人物がいないということはふふ…もう俺が中川がやらないようなことをやらかさない限りバレないようだ。
そして俺は家に帰ってから中川の体を使って遊ぶ毎日を過ごした。体の経験を維持し自分の経験として奪う事が可能だった故生理が訪れた時は下腹部が痛かったがなろうの小説に書いてあるほど痛くはなかった。
元々俺が男なのかガタイのいい男や可愛いものを見てもときめかない。これは好都合だ、俺は女の体を奪って遊びたいだけで精神を女性化にする予定なんて無いからな。受験も終え中川の行きたかった有名女子高に入ったが中川がやはり1番可愛かった。
俺は高校を卒業したあと海外の大学に行き中川の体で弄ぶ一生を終えた。もちろん、快感を味わうために結婚もして子供も生まれ、孫も生まれたが俺が住み着くのは美少女の体だけだ。隷属化した俺の体が死んだあと昔自分を叩いたみたいに霊体として現世に滞在している。
不思議な事に中川の記憶を保ったまま体から抜け出したようだ。処女を奪われた挙句に人生、記憶を奪われた中川には申し訳ないが悪いが俺には反省する気は湧かない。
現在俺はアメリカの中学校の美少女、ニコルちゃん(中学2年生)の体を奪って暮らしている。この少女、中学生の割にボッキュッボンの体つきをしていてバレーボールクラブの主将だ。髪型はポニーテール、細い四肢は触ると折れてしまいそうに可憐で美しい。大きい胸は中学生なのに既にDを超えE辺りまで成長している。声はソプラノように美しく細い四肢はバレーボール部活のおかげで筋肉が弱いそうに見えても付いている。正直言って中川以上の美少女で将来世界一の美女になると言っても過言じゃない。俺はこうして未来永劫、快楽を味わいながら暮らしていった。次は誰にしようかな?
※この物語はフィクションであり実在の人物、団体、企業とは全く関係がありません