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魔法学園物語~サー・トールの恋愛事情~  作者: ゆめあき千路
番外編 魔法のドールハウス~仮面舞踏会の城~

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   夏の終わりのプレリュード

 夏休み最終日の8月31日。

 僕らはお昼休みに学校の食堂へ(つど)った。




 昼食を済ませた僕らは、そのまま席について待っていた。

 今日はいよいよ、ウィザードアスレチック競技の順位発表だ。


 ビュッフェコーナー前へ、リリィーナ教官が出てきた! 


 皆がお喋りをやめて注目する。


 リリィーナ教官は左手に1枚の紙を持っている。あれが順位表に違いない。


「みんな、夏休みを楽しんでくれたようで何よりだ。では、ウィザードアスレチックの順位を発表する。まず、採点の基準だが……」


 得点は、5遊具の総合点で競う。

各遊具のクリアの仕方が10点×5、所要時間10点×5の、合計100点満点だ。棄権した遊具は0点で、マイナスにされるのは規定違反の場合だけ。


たとえば、こっそりコース外を移動して規定時間内に遊具をクリアしたと見せかけるような行為だが、嬉しいことに、僕らの仲間にはそんなずる(がしこ)い愚か者はいなかった。


 まずは3位から。


 喫茶エクメーネのランチタイムセット12回分のチケットは、別のクラスの4人グループが獲得した。直接話したことはないが、顔は知っているメンバーだ。


 2位の喫茶エクメーネの飲食代オール無料年間パスポートは、また別のクラスの5人グループが受け取った。


 そして1位『多次元管理局所属魔法使い出向レンタルサービス1日利用券』は、僕と同じクラスの、スミスくんとその仲間2人に授与された!

 そういやこの3人は、キャンプ・ティピーから脱走した夜も、僕やアイルズにぴったり離れずに付いてきていたっけ。


 授業以外では一緒に過ごしたことは無いが、この魔法大学付属学院で学んでいるということは、彼らも将来の夢は局員だ。リリィーナ教官によると局員とは警察官みたいな職業。だから、スミスくんたちも体を鍛えるため、僕やアイルズみたいに何かスポーツ科目を選択しているのかもしれない。


『多次元管理局所属魔法使い出向レンタルサービス1日利用券』で、スミス君達が、局員の誰をレンタルするのか、興味があるのは僕だけではないだろう。

 どのみち学校か寮でしか利用券は使えないから、こっそり隠れてできることではない。


 いずれ、その噂を耳にする時が楽しみだ。


 リリィーナ教官から賞品を受け取ったスミスくんたちが席へ戻ると、いよいよ最後の発表になった。リリィーナ教官はもったいぶって、右手を上げた。


 その指先が伸ばされた直後、人差し指と中指に挟まれて、白いカードが出現した。


「さて、総合優勝は皆も知っていたと思うが、サー・トール、アイルズ、カイルのグループだ」


 僕らの点数は98点。満点じゃないのは、日程の前半では何回もやり直して、タイムオーバーしたからだ。後半ではすべての遊具を、規定時間以内に全クリアし、僕らのグループだけが、最後まで一度も棄権しなかった。


 大きな拍手の中、リリィーナ教官から、1人ずつ優勝賞品を受け取った。


 金の模様で縁取られたクリーム色のカードは僕の手の平よりも大きい。文字の印刷も金色だ。


『カラクリ店内の魔法玩具どれでも引き換え可*金額:上限無し』


 学校の食堂で賞品授与式が終了した後、僕は中庭の噴水の側で、ローズマリーに引換券を差し出した。


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