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私の青春  作者: りとる
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暗い高校時代

冬も終わりに近づきようやく春が来る、多くの日本国民達がそんな感情を抱いている中、私はこの世に生を受けた。

何処にでもある一般の家庭で長男として生まれ、両親の愛情も受け、なに不自由なく中学まで育った。悩みと言えば他人より体の成長が遅かったのと肌が弱かった事、そして素晴らしい職人としての技術もち尚且つ周りからの人望も厚い偉大な父親へのコンプレックスくらい。

何処にでもいる普通の中学生である。

そんな普通の中学生も年月が過ぎればやがて高校生になる。私も例外なく周りと同じ様にゆとりと呼ばれながら高校生になり野球部に入った。その時点で私の頭の中に有った高校生活はこうである。

1年、、部活に打ち込む、資格を取りまくる

2年、、部活に打ち込む、資格を取りまくる

3年、、部活に打ち込む、童貞を卒業する。

卒業後、、親父と仕事をする。親父より稼げる男になる。

しかし高校卒業時この中で出来た事と言えば童貞卒業くらいである。

その大きな要因が高校1年の時に人生で初めてのアクシデントに見舞われたことである。

部活動中、硬式球が頭に当たった。

その何日か後、私はテスト中に倒れた。

診断結果はてんかん。だが私は特に気にも留めなかった。

(まぁ人生で一回くらい倒れる事は有るだろう。)

そんな軽い高校1年の考えが彼の頭を支配していた。

だがその後の彼の高校生活は常にこの病と共に有った。

薬に、アレルギー反応が出た。普通の人なら薬にアレルギー反応が出るなんて一生のうちにそんなに無いだろう。しかし私はそんなレアな事が半年の内に3回起こった。

ようやく合う薬を見つけたが、あまり効かずその後も発作を繰り返して、記憶がとんだり、右半身が効かなくなったりした。

その頃の私は薬に対して不信感を抱いていた。

元々錠剤が飲めない人間だったので薬を飲むのは辛かった。薬を一錠飲むのに大ジョッキ二杯の水を要した事も有る。しかしそんな私の苦労に薬はちっとも答えてくれず、代わりに発作と言う悪魔がいつも顔を覗かせていた。

効かない上に飲みにくい薬に腹を立てトイレに捨てた事も何度も有る。

しかしそんな愚行はすぐに親にばれた。

当然ながら叱られる。

しかし当時はこんな効きもしない薬飲んでなにになるんだ?副作用で怠いだけじゃねーか。というあまりに幼稚な思考に陥っていた。


その時の私の精神状態は最悪だった。高いビルに登ればここから落ちたら死ねるな、ひと気の無い山を見ればあそこに入ってけば、ばれずに死ねるな。むしろ死体も動物が処理してくれるかな?と言うような完全にイかれた思考が頭を駆け巡っていた。

そんな時最初にアレルギー反応が出た薬と似た効用を持つ薬が有ると聞かされた。

私は唯一最初の薬には確かな手応えを感じて居たのですぐに服用させて下さいと懇願した。

しかしその一方この薬にまでアレルギー反応が出たらもう終わりだなと言う考えもあった。

結果的にアレルギー反応は出ず体調は回復していった。

しかしその頃には高校生活の中で唯一好きだった部活はもう引退して終わりを迎えていた。無念だった。高校卒業から年月のたった今でも夢に見るくらい心残りだ。

そしていざ卒業が迫って来た時私は当初の予定とは違い進学を選んだ。理由は単純。今就職してもこんな体で働けないだろうと思っていたからだ。

そして私は四年制の大学に進学したのだがここでも悪夢が待っていた。

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