2 その親友が突然里親志願をしてきまして
第2話目です。
相変わらずお見苦しい駄文ですが
読んでいただけたら幸いです。
『この子の里親になってくれないか?』
海翔「なっ……俺には絶対無理だ!」
里親だと…こんな幼女を家に置いていたらクラスメートや近所の人に何を言われるか……
幼女(真司?)「どうして?」
海翔「えっと……そうだ!俺まだ大学生だぜ?
さらにこの家での一人暮らしだって親からの仕送りとバイトでの僅かな収入で生活してんだ
その上子供を養うとなったらどんだけ費用が掛かる事か……」
よし、これで引き下がってくれるか……
幼女(真司?)「つまり…金があれば良いんだよな?」
幼女(真司?)はバッグを俺の前に持ってきた
……は??
海翔「お前なぁ…簡単に言うけど食費だけで何十万………!!」
バッグの中には札束が数束入っていた
海翔「……お前、その金は……」
この額…500万は固いぞ…普通の大学生が持って良い金額じゃない、
一体何処でそんな大金を…
幼女(真司?)「分からない、でも中にはこんな手紙があったんだ」
海翔「手紙?」
俺は渡された手紙を開いた
海翔「何……『この度は私のミスにより貴方の人生を絶ってしまい、誠に申し訳ございません、
少ないですが賠償金をご用意させて頂きました。どうぞご使用なられて下さい』…ってどういう事だ?差し出し人は?」
幼女(真司?)「それが書いてなかったんだ…それより、これ位あれば良いよな?」
確かにこんなにあれば余裕で生活出来る、余るくらいだ
海翔「しかし…でもなぁ…」
幼女(真司?)「駄目か…?」
海翔「いや……あぁ分かった分かった!」
くそう、残念そうな顔すんな!
海翔「俺が里親になるのは良いが何が目的だ?」
幼女(真司?)「幼稚園入学して…」
海翔「このロリコンが」
幼女(真司?)「まだ最後まで言ってないだろが」
海翔「他に何かあるのか?」
幼女(真司?)「う……」
やっぱりコイツは結構なロリコンだったか、
まぁ出掛けた時も幼稚園や保育園通った時もチラチラ覗いてたもんな
幼女(真司?)「……とりあえず待ってるからな!
場所は竹内養護施設、そこで明日里親申請してくれ、
あ…後金は置いていく、見つかったら不味いからな…んじゃ!」
海翔「おい!外まだ雨降ってんぞ!」
幼女(真司?)はそのまま雨の中逃げるように走り去っていった。
事実、俺はまだあの幼女が真司だとはまだ半信半疑、
不確定要素が多すぎるのだ、未だに少し混乱している
俺はテレビを点けた
『事故って気付いたらこの子になっていた』
その事がもし本当ならば人が死ぬような大きな事故だ
ニュースでやっていても可笑しくはないだろう
チャンネルをニュース番組へと変える
普段なら普通に聞き流すものだが、今日は特に用心深く見た
『ニュース速報です。
今日午後3時過ぎ、茨城県○○市お住まいの金城真司さん(22)が居眠り運転のトラックにはねられ、
すぐさま病院へと運ばれましたが間もなく死亡が確認されました。』
「……マジか…」
アイツの言った事は本当だった、信じられないが事実らしい
『真司さんは目撃者の証言から海原美咲ちゃん(4)がひかれそうになった所を庇ってそのまま死亡したそうです。
その助けられた海原美咲ちゃんは左腕を骨折しましたが、命に別状はないとの事です。
真司さんの勇気ある行動に畏敬の念をこめ市から表彰される事が決まりました。』
…おいおい、奴スーパーヒーローじゃん
それにしても……思いきった事をしたもんだなぁ…
明日は休日だ、大学も休みだし……
…アイツの夢を叶えてやろうではないか
俺自身どういう成り行きでこの答えに達したのかはよく分からないが
無償に真司に何かをしてやりたくなったんだ、他意はない……
今日俺はそのまま眠ることにした、
…明日だ、明日
2話終わりました。
次回からは二人の生活を描いていこうと思っております。