4話 真実とグリコ(2)
「では、行くぞお前はグーを出すか?」
「出さない」
「六つ目お前は、7回目の質問の時にグーを出すか?」
「!?」なんだ?なぜ7回目の質問をしてるんだ?いや確かに7回目のときに、アイツがなにを出すか確定させれば良いが、たかがその1回だぞ!? 「灰崎さん、それじゃ持たないですよ」正直俺がじゃんしけんをしたい気持ちだ
「まぁいい、出さないぞ」
「最初はグーをじゃんけんチョキ、パー」
「あっ、」灰崎さんが負けた!なんで!?
チョキ出すしかないのに、何を考えてるんだ
「では、我は6歩先に進むぞ」
もう正直希望は持っていなかった。
その後も灰原さんは7回目のじゃんけんの出す手だけを聞いていた。そして迎えた6回目、次の7回目で負けたら死は決定する。
何故まだ灰崎さんがあんなに笑っているのか理解ができなかった。
「なぁ人間、もう生きることを諦めたか?」
バケモノが珍しそうに聞く?
「何言ってるんだい?まだ終わってないって言ってんでしょ。」
半笑いでそう言うと。
バケモノは少し苛立ちながらいつも通り相手の手を聞き質問を終わった。
そして趣に口を開き発した言葉は「私に近い方は出口ですか?」
「!?」、「!?」バケモノも俺も困惑状態だ
(そんなのNOと言われて終わりだよ!何やってんだ)
「灰崎さん何してんの!」
「ガハハハ、ついにおかしくなったか愚かな人間だな」
絶望の空気で今にも押しつぶされそうな空間で灰崎さんはこう言った。
「ルールを確認しよう。」
「?」
「まず、1つ目、質問に嘘はない、そして2つ目グリコのルールと同様じゃんけんで勝った方に文字数分歩数が稼げると、」
「そして私は今質問したのだ」
「私に近い方が出口かと」
何故自信たっぷりなのだ、そんなん知ってるよと言いたくなりそうだった。
真剣な顔で「YES」と言葉を発した。
それは勿論俺でもなく、バケモノでもなく灰崎紫音自身か言った。
「自問自答!?」
「自問自答!?」
驚愕な状況だ。 まさか自問自答をしたのだ。
「このルールに必ず相手が応える何て書いてない!だから応えたまでだよ」
そして小悪魔のような笑いを浮かべ。
「さてじゃんけんしようか。」
流石の怪物もメリットが全くない自問自答を想定はしていなかった。
「ゆ許されるわけないだろ。そんな卑怯が」
「卑怯?」「全くちゃんとルールに乗っただけじゃないか、そのルールにはちゃんと嘘は絶対にないだったよねつまり、嘘がないように事象が変化するといことだよね」
「クッ」(すすごい、たった一言で逆転した)
「最初はグーじゃんけんグー、グー、アイコでグー、グーアイコでグー、グー、アイコでグー、グー」3回続き、両者下がったというべきか両者上がったと言うべきかよく分からないか灰崎さんは、不適な笑みを浮かべている。
「クソッじゃあ我に近い方が出口か?」
「YES!」
これで…
「彼が言った事はホント?」
「NO!」と灰崎が答える。
「あぁぁぁ」バケモノが吠える。
もう正直ボロボロだったバケモノは六つの目が全て泳いでいた。俺はもう唖然としていた。
そしてこの7回目バケモノが何か出すのかは分かっていたので。
「バケモノの詰みだ…」
俺の中から何か重くのしかかっていたものが消えた。
「さぁ怪物君、最後のじゃんけんといこうかじゃんけんポン!!!」
その後はもうあまり覚えていない。
ただどんどんと戻っていく、世界に安堵し喚くバケモノがいる中ゆっくりと目が閉ざされた。