どん底まで貴方を、強引にでも突き落とすから覚悟してなさい!
“どん底まで貴方を、強引にでも突き落とすから覚悟してなさい!”
私を軽々しく捨てようとした彼氏に、私はそう言い放った。
私が好きで付き合った彼だったが、“浮気癖が酷く”
それでも私は彼を好きだったからずっと許してきたと言うのに、、、。
彼はそんな私の気持ちも知らず、私を簡単に切り捨てようとしたのだ!
その事に私は怒りが込み上げてきて、彼にこう言った!
・・・早速私がはじめた事は、彼の通帳からお金を全額引き抜いて、
彼のクレジットカードも限界制限ギリギリまで使いきった。
他にも、彼と私の共通の友達に彼の女癖の悪さを一部始終吹き込んで
当然! 彼の周りに居た友達は彼に近づかなくなってく。
それに、彼が身近で口説いた女の子も“彼の噂を知ってか?”
彼に近づく女の子は居なくなった。
それでも? 彼に近づく女の子は一人や二人はいるのか?
やはり彼と付き合う女性が現れた!
『ねえ、琢?』
『うん?』
『“琢の噂、人伝えに聞いたんだけど? あれ全部、本当の事なの?”』
『元カノだよ、元カノが全部流した噂なんだ!』
『一体? どんな別れ方したら? こうなるのよ!』
『“俺が全部悪いんだ! だから彼女がした事を俺は責める気はないよ。”』
『“事実だから?”』
『ああ~半分ね! 当時は本当に俺もダメな男だったと後悔してるんだ。』
『ごみクズみたいに女を捨てるって言うアレ?』
『・・・昔の話だよ。』
『“ワタシに対しても、そう想ってる?”』
『バカだな~俺も少しは大人になったんだ! そんな事をする気はないよ。』
『・・・若い時は皆、男はそういうモノなのかな?』
『先輩や男友達と一緒だった時は、女遊びも酷かったと思うよ。』
『今は、大丈夫なんだよね?』
『あぁ、大丈夫だ!』
『“信じてもいい?”』
『いいよ! 俺はもう逃げも隠れもしない!』
『じゃあ、琢の事ワタシ信じるね!』
『あぁ!』
・・・今彼と付き合っている彼女には、“嘘を重ねて付き合っているのだと
私は思うの!”
彼は大嘘ツキだ! 平気で女性に嘘もつくし、軽々しく女性を想っている。
“そんな男が、本気で女性を幸せにできる訳がない!”
私は彼の言葉も態度も何もかも信じたりしないわ!
ゴミのように簡単に捨てられた女が、元彼を信じれる訳がない!
これは、彼に対しての復讐ではない!
【逆襲】なのだ!
彼には何度も痛い目に合わせなければ、あの女癖は治りっこないのよ!
“私は彼の為にやっている事だと思っている。”
彼のあの女癖を治す為の“治療”なのだと。
*
そして遂に私は、彼と2年ぶりに会う事になった。
2年後に会った“元彼”は、とっても穏やかで優しい目をしていたわ。
『久しぶりだな~』
『そうね! 久しぶり! まだ女遊びしてるの?』
『“いや? 俺、去年! 結婚したんだ!”』
『えぇ!?』
『俺を信じて着いて来てくれた今の奥さんと1年半付き合ってゴールイン!』
『“本当にアンタが女性を幸せにできてるの?”』
『・・・そうだな、そう言われても仕方ないけど? 俺も変わったんだ!
今は俺と奥さんとお腹の子と3人で頑張っていきたいと思ってる。』
『なんか? 随分と変わったみたいだね。』
『良かった、そう想ってもらえて! 俺もそれなり頑張ったからさ。』
『“じゃあ、もう安心ね! 奥さんやお腹の子を琢が幸せにしないとね!”』
『・・・ううん、ありがとう。』
『なんかホッとした~なんか奢ってよ! 何でも食べていい?』
『何でもいいよ、好きな物頼めよ!』
『じゃあーハンバーグとオムライスと、、、。』
『えぇ!? まだ食うのかよ!』
『“それだけで許してあげる!”』
『うん。』
・・・私はこの日、元彼と会って本当に良かったと思った。
これで何もかも、私の中にあった蟠りもほどけていった気がしたからだ!
私は元彼をこの日、許せた気がした。
私も私の人生をこれから歩もう!
“過去の事を引きずらずに、未来を見据えて前に進んで行きたい。”
この日の太陽は、とても清々しく私にも優しい日差しであった事には
間違いないと思う。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。