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ある日  作者: 隅の火星人
1/4

先生

「すべては、書き出しから始まる。」


それが一番最初の先生の教えだった。


設定こそ最初だと思っていたわたしは


その先生に師事することをその時はじめて決意した。



先生にあったのは、大学の入学式のことであった。


先生は右端に座っており、


古めかしい着物と羽織をしていた。


真正の国語の先生なのか、


それともただの和服好きであるのかは見当もつかない。


第一印象がそれであったから、


大学の講義で先生を見たときは、


誰もがまとも授業をするとは思はなかったに違いない。


その予想は正しく、多くの生徒にとってその授業は、


お世辞にも画期的な最高な授業ではなかっただろう。


私は違った。


岡潔のようなその授業は


私にとって人生最高の授業で、


きっと湯川秀樹翁もこのような衝撃だったのだろうか。


と思わせるほどの良い授業であった。


その先生の授業は、やはり国語であった。


ある日、先生に個別に授業をしてもらおうと、


先生の研究室に足を踏み入れた。


その部屋は、古本屋であった。


所狭しと並べられた本。


無造作に置かれているわけではなく、シリーズごとに分けられて置かれて居る。


本と本棚によって埋められた壁がうねった道を作り出していた。


そこに先生はいた。





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