どうした日本共産党!
日本共産党が最近おかしい。
いや、政策がおかしいのはもともとであるが(支持者の方は申し訳ない)、最近の日本共産党(以下共産党)はどうにも共産党らしくないのだ。
政策に対しては各々主義主張が異なるので「何党が正しい」などという議論は無駄だと考える。私が今から述べるのはあくまで「政党としての在り方」であることを留意して読んでいただきたい。
読者の皆さんにとって、共産党のイメージとはなんだろうか?
私は「孤高」である。
共産党は孤高の政党であった。
日本で一番長い歴史を持つ党であり、戦前は挙国一致体制にも激しく抵抗。特高からの拷問で転向者が続出し、党として壊滅状態になった後も戦争に反対をし続けた。
自分たちの揺るぎないイデオロギーを持ち、豊富な資金力と熱心な支持層の力を借りて、自分たちの信念に反することがあれば、相手が野党であろうが、中国共産党であろうがお構いなしに噛みつく狂犬であった。
天皇容認や暴力革命の撤回など時代と共に少しずつ主張を変化させているものの、その根幹には一貫して反体制・少数派のための政党という信念があった。
そのため自民党どころか野党からも敬遠され、細川政権や鳩山政権のような反自民連立政権の時もいつも仲間外れにされた。
しかし、共産党は仲間外れにされることに誇りを持っていたに違いない。
多くの政党が、国益にならない・票にならないと見捨ててきた少数派の声を代弁することこそが共産党の芯であったはずだからだ。
この孤高で芯のある共産党は、国民の多くから警戒、忌避されつつも熱心な支持者を獲得してきた。特に、野党が生活の党だの民主党だのめちゃくちゃになっていた2014年総選挙では、一貫して自民党に真っ向勝負を挑んだ姿勢が評価されて躍進した。
しかし、ここから共産党の姿勢はおかしくなってくる。
原因は民主党系の政党との「野党共闘」であろう。共産党は「孤高」を捨てたのだ。
確かに第2次安倍政権により左派右派の溝が深まり、打倒安倍政権という共通の目標ができた。だが、共産党は他の野党に譲歩し、自分たちの支持者を譲り、他の野党を応援した。
民主党系の野党にとっては共産党からの支援は棚から牡丹餅の「ラッキー」に過ぎない。一方の共産党は「ただの野党」になってしまったのだ。なんにでも噛みつく狂犬の姿はなく、ただ相手の顔色を窺う野良犬になってしまった。
今回の衆議院選挙。共産党は立憲民主党らと組み、政権交代を視野に入れた選挙戦を行うらしい。
ふざけるなと思う。
目を向けられない少数派の弱者の声を代弁するのが共産党ではないか。与党からも野党からも嫌われて、それでも信念を貫くのが共産党ではないか。「政権交代なんかどうでもいいから俺たちはやりたいようにやってやる」というのが共産党ではないか。
信念なんか持たずに国民の声に流されてフラフラしている政党なんかとはきっぱりと縁を切り、今までの「栄光ある孤立」に戻って欲しいと思う。
「ぶれない野党」の存在はきっと国家にいい影響をもたらすだろう。
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