猫とキミとわたしと四つ葉のクローバー
緑のハートが
1つ
2つ
3つ
4つ
「あ、四つ葉のクローバー」
キミが発見
黒猫を抱いたわたしとキミとのお散歩
クローバー畑を見つけて立ち止まる
キミ、見つけるの早いね
私も探したいなー
今度本の栞にしたいもん
「じゃあ、もう一つ。いや、たくさん探して見せよう!」
と胸を叩くキミ
俄然張り切りだす
「にゃー」
とキミとわたしと
黒猫のあなたで
幸せ探し中
くんくんくん
とクローバーの匂いを嗅ぐ黒猫のあなた
「にゃーん?」
—四つ葉のクローバーって、何で幸せなの?
そうだねぇ、わたしも知らないかも
キミが語りだす
「ヨーロッパでは、『三つ葉のクローバー』は三枚の葉が一本の柄に付いていることからキリストの三位一体を。四つ葉は、キリストの十字架を象徴から幸福や幸運をもたらすと言われているんだって」
なるほどね
「にゃーん」
—なるほどね
とわたしと黒猫のあなた
四つ葉のクローバーには
一枚、一枚意味が付いているんだって
とキミ
一枚は『希望』
一枚は『信仰』
一枚は『愛情』
一枚は『幸福』
「にゃーん」
—なるほどねー
と黒猫のあなた
すごいね
とわたしは感心する
すると
真面目な顔をして
キミはわたしから黒猫のあなたを抱き取る
そして
新たに大きな四つ葉のクローバーをわたしに差し出す
「きみに」
とわたしに向かってメッセージを
贈りたと言う
「きみといると希望が持てる」
「きみといると神様を素直に信じられる」
「きみといると愛が、想いが、溢れる」
「君と一緒にいると幸福になれる」
「にゃーん」
—僕もだよ
黒猫のあなた
わたしは
涙を浮かべて
四つ葉のクローバーを受け取る
黒猫のあなたとキミとわたし
まだまだ
幸せを探し中の
人生の旅路の途中です