猫とキミとわたしと桜の花びら
春です
春です
春です
お花見です
家でお花見です!
「家でお花見ができるなんてなー」
とキミ
「お花屋さんで、桜の枝を本当に見つけられるなんて僥倖ね~」
とわたし
大きな花瓶に挿した、桜の枝の花は天気の良い今日、満開です
黒猫のあなたは春の陽射しの日なたで睡魔と格闘しているみたい
さっきからウトウトして、ハッとして
またウトウトしてはハッとしての繰り返しです
微笑ましいですね
そんな黒猫のあなたの鼻の頭の上に、桜の花びらがふわりと落ちていって……
「ぷしゅん!」
あらあら、くしゃみをして完全に目が覚めちゃったみたい
何事って、きょろきょろしています
「にゃあ~?」
―何をしているの?
と、キミとわたしの方に寄ってきました
「お花見よ」
「家でね」
とわたしとキミ
今年はコロナだからキミとわたしは人込みに行かず家でお花見をすることにしたのです!
どうでしょう?
頭良いでしょうと自慢したいのですが……
「テレビでやっていたのを真似したのよね」
とわたし
「でも、やっぱり家でお花見できるなんて良いよな~」
とキミ
キミとわたしの前にはしっかりと外でするお花見みたいに
おにぎりと唐揚げとポテトと枝豆があります
と、言ったら飲み物は……
やっぱりお酒です!
「嗚呼~、家で桜見ながら床に寝転んでビール飲めて最高~!」
「本当、人目を気にしず飲めて美味しいわね」
キミはビール
わたしはノンアルコールの梅酒です
「ほら、黒猫ちゃんの分もあるわよ」
とわたしは黒猫のあなたの前に、ちょっと高級のキャットフードを置きます
今日は特別に食後にあのCMのおやつも用意してあります
お花見なんですもの
ちょっとパーッとしたいですよね
「人込みに行くと大変だけど」
「家でお花見は」
「「良いものね……」」
わたしは座り直したキミの方にもたれて桜を愛でます
本当に、一枝だけでも綺麗です
「フガッフガッフガッ」
あらあら
黒猫のあなたは花より団子みたいね
元気に鼻を鳴らして食べています
今年は皆さんも、家でお花見如何ですか?
お花屋さんで、桜の枝は本当に売っているそうですよ~。