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夢に導かれて  作者: 立華 実
2/2

不安

例の悪夢のおかげで寝不足だった僕はウトウトしながら朝ごはんを貪っていた。

口の中にトーストを頬張りながら寝ぼけ眼でテレビから無造作に流れてくるニュースを見ていると

インターホンの音が家の中にいきなり響き渡り、まさに寝耳に水でびっくりした僕は来訪者をもてなすべく慌てて玄関へ向かった。

突然の来訪者は僕の寝不足の原因こと友田だった。

「あ、起きてるじゃん。まだ寝てると思って迎えに来たよ。」

「起きてるから大丈夫だよ。準備まだだからあがって待つ?」

友田が僕を心配しているような言動に驚きつつも寝不足からくる疲労感を悟られないように素っ気なく友田に家に来た理由を尋ねた。準備をしながら話を聞くとどうやら友田は、

昨日悪夢を見て落ち込んだまま帰路についた僕を心配していた。

僕が寝坊することを見越して迎えに来た。

ということらしい。

それを聞いた僕は疲れを悟らせない努力が水泡に帰したことによる不満と同時に不満より不思議な嬉しさと心の温もりを覚えた。

そんなこんなで色々な話をしながら出かける準備をし、二人そろって学校に向けて足を進めるのであった。


学校についた僕は朝のホームルームをほぼ聞き逃し同然で過ごし、一時間目からは朝から寝不足であることと、疲れを悟らせないようにするという慣れない気を遣ったことによる緊張の糸が切れたのか疲れがドッと押し寄せたため、眠りに落ちてしまった。

「いい加減起きろー」

そう友田に言われて顔を上げると伏せたころは青かった外の光がオレンジ色に染まっていた。

ここ最近では珍しく熟睡できたようだ。今日の授業内容はすべて知らないが…

というより、寝ている生徒を無視して起こさずにそのまま授業進めるこの学校はいろいろな意味で大丈夫なのか?

いずれにせよ体力が回復したのでこれ以上は考えないものとする。

良く寝たからか何かをする気力が湧いてきた。

しかし例の夢を見てからこの身を襲ってくる嫌な予感は消えることがなかった。

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