6話 オークキング討伐とダンジョン
ひときわ大きなオークに吹き飛ばされた僕は、ヒールで自分を回復。
「ばかな!? オークキングだと! グレイそいつからできるだけ離れろ!」
と父が叫ぶがオークキングは、俺に標的を合わせたみたいだ。
オークキングは俺に向かって剣を振りかざしてくる。
俺はそれを身体能力強化の無属性の魔法で避ける。
「ファイアーランス」
を無数に展開して唱えてオークキングに攻撃を当てるが直撃を避けるためか盾で防がれてしまう。
それでも多少の効果はあった、奴の皮膚が爛れているのがわかる。
俺はもう一度、魔法を展開する。
「ファイアーランス、アイススパイク」
炎と氷のダブル攻撃だ、これにはさすがのオークキングと言えどもダメージをくらうはずだ。
予想通りオークキングは相当なダメージをおっている。
が、未だ倒れない。
かなりタフな奴だ。
こいつのエネルギーは何としても手に入れたい。
しかし周りには自警団や父がいる。
ここでブラックゴブリンを出すわけには、いかない。
「グレイ下がれ!」
と父の声が聞こえたので、一旦下がると、、父がオークキングと戦いだした。
「もう十分だ、グレイは他のオーク達を殲滅しろ!」
父の言葉に従いその場を離れて、他のオーク達を殲滅にかかる。
俺は、他の自警団の援護にまわりオーク達を屠っていく。
父はまだ、オークキングとうちあっていた。
俺は今度は、父の援護にまわる。
「アーススパイク」
オークキングの足元に土の棘がささり隙ができる、それを父がっ見逃すはずもなく攻撃を仕掛ける。
父はオークキングに一太刀いれて、距離をとる。
そこに俺が再度魔法を展開する。
「アイスフロスト」
これでオークキングの足元を凍らせていき動きを止める。
父は真っすぐにオークキングに向かい剣を振るう。
オークキングも必死に抵抗するが僕が魔力を送り続けアイスフロストの効果時間を延長している間は、上半身だけで父の攻撃を受けねばならず、徐々に傷が増えていく。
そしてオークキングは剣を振りかぶり父を両断しようとしたが、父はそれを回避、そのままオークキングの腕を切り飛ばす。
「ガアアア」
とオークキングの叫びがこだまする。
「これで最後だ」
と父がオークキングを切り伏せた。
オークキングは、そのまま息を引き取った。
俺は魔法を解除するとドンとオークキングは倒れた。
「「「うおおおお!」」」
と自警団の皆が勝鬨を上げる。
100体近くいたオーク達の討伐に死者を出さずに勝てたのだ。
しかしこの後の戦いの処理でみんな疲れ果ててしまった。
もちろんオークの討伐の証しは剥ぎ取って後は焼却することに決まった。
それからまた父は街に出かけて報告することになる。
その間に俺は、森の探索にでかけて、はぐれのモンスター狩りを始める。
それから数日後、父はほかの馬車数台と帰って来た。
なんでも、ダンジョンはこの村から2時間ほどの距離にあり、この村を拠点に冒険者ギルドが建つことに決まったそうだ。
そのため、冒険者ギルドの建設に、冒険者を受け入れるための宿屋の建設とわが村にも好景気が降って湧いたきた。
建設には数か月かかるが、その間のモンスターの間引きは父と自警団が受け持つことになっている。
オークキング率いるオーク達を退けた功績としてもたたえられ、冒険者が集まるまでの処置として、村人には、冒険者ギルドから、冒険者の登録がなされた。
残念ながら俺には資格がもらえなかった。
冒険者になるには15歳からしかなれないらしい。
それだけ危険な仕事なのだろう。
だから、コッソリとダンジョンに入る事にした。
安全を期してブラックゴブリンを亜空間から呼び出す。騎士団と冒険者達の間引きが済んでいるとはいえ、ここにはまだ魔物が居るはずだ。
ふらふらとしているとすぐにモンスターとエンカウントする。第1階層はゴブリンなどの弱いモンスターばかりだが、全て見つけては排除していく。
大事な経験値だ少しでも無駄にできない。
それからは、ブラックゴーレムも出して第3階層まで下りてきた。
ここからはゴブリンもホブゴブリンに変わり、コボルトも交じり始めたが俺たちの敵ではなかった。
俺も接近戦で護身用の短剣でコボルトと戦ってみたが難なくと倒すことができた。
確実に強くなっている。
この前のオーク戦でさらに俺は強くなっていた。
今日はここまでにして、明日また来よう。
翌日、父に連れらてギルドの支店長になる人に会わされた。
つまり冒険者ギルドのマスターだ。
「君がグレイ君だね、話しは君のお父さんや自警団のみんなに聞いてるよ」
ん?
どういうことだ。
「特例で君をギルドの会員にしようかとおもってね。聞けば、先のオーク戦でも大変な活躍をしたときいてるよ。その力を私にみせてくれないか?私が認めれば君には特例でギルド会員として認めようとおもうんだ」
「ほんとですか?」
俺は、手始めにゴーレムを50体生み出す。
「ほう、こんなにゴーレムを操れるのか。後は魔法もみせてくれるかな」
「ファイアーランス、アイススパイク」
と2種類の魔法を同時に展開させて放つ。
ドォンと言う音共に地面に穴ができる。
「なるほど、みんなが推薦するわけだ。よし君には特例でギルド会員になる資格を与えよう」
やった、これで堂々とダンジョンに潜れる。
「ありがとうございます」
さっそく俺はダンジョンにもぐることにした。
昨日は、3階層までは、行ったから今日は5階層まで行ってみよう。
5階層まではてこずること無く進めた。
5階層にはホブゴブリンにつづいて、ウェアウルフという魔物も現れた。
これらも難なく倒して索敵に役立ちそうなウェアウルフの死体にダークソウルを使う。
ウェアウルフの嗅覚を頼りに魔物を狩りつくす。
その頃には、ウェアウルフも黒く染まり始めてきた。
これは数を増やして効果的に狩りをした方がいいかもしれない。
なるべく死体の損傷をなくすように心臓を一突きで倒せた魔物はダークソウルで次々に配下に加えていく。
これで、狩りも捗るだろう。
「行け、魔物を狩り、力を蓄えるんだ」
配下達を放ち、俺は更に下層へと進む9階層までは似たような魔物ばかりで、未だにオークに出くわさない。
10階層にたどり着くと少し雰囲気が変わった。
階層守護者が確か10層ごとに居ると聞いた。
ここに階層守護者が居るのだろう、ブラックウルフとかした配下に案内させ、真っすぐに階層守護者が居る部屋にたどり着く。
階層守護者はゴブリンキングだった。
ゴブリンキングの周りには配下のホブゴブリンたちがわんさかと居たが、今更ホブゴブリンごときは敵ではない。
俺の配下達にホブゴブリンを任せて、ゴブリンキングに勝負を挑む。
ゴブリンキングはうちのブラックゴブリンぐらいのサイズだ、こいつも配下にできれば、いいが高望みはよくない。
まずは相手をしっかり倒すことに集中だ。
「ファイアーランス、アイススパイク」
魔法は見事に命中し相手の体力をけずる。
ゴブリンキングは持っていた、大剣で大振りに攻撃してくる。
「そんな大振りの攻撃なんかあたるかよ」
僕は避けて相手の背後を取り短剣に雷属性をエンチャントさせて突き刺す。
「グガアアア」
という叫びと共にゴブリンキングは膝をついた。
さすが、階層守護者。
今の一撃でも倒れないのか。
俺は短剣を抜き、距離をとる。
「アイスフロスト」
相手の足元を凍らせて動きを封じる。
これはオークキングにも効いた魔法だ。
すかさず、次の魔法を展開する。
「アイススパイク、ウインドアロー」
アイススパイクにウインドアローを加えることで、回転を生み貫通力がます。
流石にこれには耐えられなかったのかゴブリンキングも倒れた。