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33話 亜空間での話し合い

 侯爵家の陰謀を暴いた事で、王家から禁忌魔法とされている。

 ネクロマンサーの魔法を使う事の許しが出た。

 すでに使えるのだが、禁書には興味があった。

 が、それほど困ることはないだろう。

 王家からはお許しの証拠に王家の紋章が入った、短剣を貰った。

 これで、人目を気にせずにどんどん配下達を使える。


 「ところで貴殿はSランク冒険者でもあり、なんでも空間魔法まで使えると聞く。そなたの亜空間には入れるのか?」


 おっと、嫌な事を聞いてくるな。

 しかし、ここは正直に話しておこう。


 「確かに入れます。亜空間に興味がおありですか?」


 「うむ、一度は行って見たい」


 「陛下、おやめ下さい。グレイ殿の亜空間が安全かわかりません!」


 と、宰相は言う。


 「ならば、我の近衞を連れて入れば、問題ないだろ」


 問題大ありです。

 中にはすでに俺の配下のアンデッドにブラック軍団がいるのだ。

 許可はもらったし、事後承諾と言う事で許してもらえるか?


 「アーデンも興味があるだろう?」


 「はい、陛下、以前から、グレイ殿の亜空間には興味がありました」


 アーデン様も興味があるのか。

 そりゃ、貴重な空間魔法の使い手だから亜空間の中に興味を持っても仕方ないか。

 俺は、意を決して言う。


 「わかりました。ですが、驚かないでください。中に居るのは、全て我が配下です。危険はないとお約束しますが、無暗な行動はとらず、私に従っていただけますでしょうか」


 「無論だ。我がカウス・ハーデンの名において約束しよう」


 『パウロ、キリンジ。今から人間の王族が亜空間の中にの中に入る。粗相のないようにみんなに伝えてくれ』


 『畏まりました、冥王様』


 『了解です、グレイ様』


 と、パウロとキリンジ。


 俺は、亜空間の入り口を作り、カウス王とその近衛、アーデン様に宰相を招き入れる。

 中に入ると、全ての配下が跪いて出迎えてくれた。


 「ダークエルフに人間?それにあの黒いモンスター達はなんだ!?」


 「人間に見える彼らはライカンスロープです、普段は人間の形で生活しているのです。それにあの黒いモンスター達も私の配下で今回のネクロマンサーの許可が欲しかった、最大の理由です。」


 「なるほどな、すでに個人でネクロマンサーの力を使えていたわけか。事後承諾には、なったが、許可はだしたのだ、問題あるまい」


 その言葉を聞いて、ほっと胸をなでおろす。

 

 「亜空間の中とはいえ、随分と発展しているではないか。配下達の家に畑、湖に森に山まである。まるで1つの小さな世界があるようだ、これがグレイ殿の箱庭というわけか」


 とカウス王。


 「あの屋敷がグレイ殿の家になるのか?」


 屋敷の門番にゴズとメズがたって出迎えてくれた。

 

 「鬼まで配下にいるのか、これもアンデッドか?」


 「いえ、彼らは2人ともいきています、基本的に黒いモンスターがアンデッドになります」


 屋敷の中に入るパウロとキリンジが今度は出迎えてくれた。


 パウロは、執事服に着替えて、


 「ようこそ、おいでました、人間の王よ、我が主の屋敷へ。お茶の用意をしております、どうぞこちらへ」

 

 とブラックゴブリンエンペラーのパウロは優雅な所作でカウス王とアーデン様を応接室にあんないする。

 キリンジはいつもの着物姿に刀を腰に差したままだ。


 「なんとアンデッドが喋っているではないか」


 応接室には、俺の護衛のつもりだろうか?

 ワイトとリッチまで俺の後ろにたつ。

 

 「すでにここまで、配下をそろえていたのか。騎士団長、もし、ここで襲われた逃げ切れるか」


 「かなり、厳しいと思われます」


 とカウス王は近衞兵の騎士団長に質問する。


 「ご心配せずとも陛下に危害を加える気はありません」


 「で、あろうな。そうでなければ、わざわざ私にネクロマンサーの許可など取らんであろう」


 「ご理解いただけますと幸いです」


 「わが国は小国故にそなたのような冒険者がいてくれると助かる」


 「何か気になることでも?」


 「なに、最近魔族どもの動きが活発になっていると聞く。魔王が誕生したのかもしれん」


 「では、伝説の勇者も現れるのでは?」


 「その可能性ある、これは推測だが、魔族もまた、魔王を探しているのかもしれん」


 「500年前の伝説の戦力のが今また起きようとしているとおっしゃるのですね」


 「かもしれん。だから推測なのだ。伝説では勇者には右手に勇者としての紋章が浮かんでいるらしい、逆に魔王には左手に紋章が現れると聞く。もし、グレイ殿も見つけたら教えて欲しい」


 「わかりました、何かわかりましたらご連絡いたします」


 「そうだ、せっかくのSランク冒険者のネクロマンサーだ、グレイ殿もSランクの森に入ってはどうだ?」


 「Sランクの森ですか?」


 「ああ、不死の大森林と言われ、アンデッドが多く存在する場所だと聞く。そこには神獣も居ると言う噂でな、人間も魔族もほぼ立ち入らない場所だ。なにか大きな発見があるかもしれんぞ」


 「大分危険な場所のようですね」


 「確かに危険だが、グレイ殿なら何とかりそうな気もするがな」


 「考えてみます」


 「ぜひ検討してく、もし本当に神獣がいたら、手名付けて見してくれ」


 と笑いながらカウス陛下は冗談の用に言う。


 「陛下そろそろ」


 とアーデン様。


 「そうだな、あまり長いをしては、臣下たちに心配をかけてしまうか」


 と言って、俺たちは亜空間からでて、再び謁見の間に戻って来た。


 「中々有意義な時間だった、礼を言うぞグレイ殿」


 「はっ、もったいないお言葉です」


 そして俺は王城を出て、宿に向かう。


 宿では、ミコとサーラが待っていてくれた。

 そう、今回は俺だけが何故か王城に呼ばれたのだ。

 ハーデスのリーダーだからという理由もあるだろうが、わけがわからん。


 「お疲れ様です。グレイ様、王城はどうでしたか?」


 「お疲れ様でした。グレイ様、私もきになります」


 俺は2人に王城での出来事をはなした。


 「ネクロマンサーの力をこれからは、人目を気にせず使えるようになったのでかいですね」


 「私は、その不死の森がきになりますね」


 と、ミコとサーラが言う。


 確かに、ミコの言う通り、ネクロマンサーの力を人目をはばからずに使えるようになったのは収穫としては良かった。

 そして、サーラが言う不死の森も気になるところだ。


 『キリンジ、不死の森の事で何か知っているか?』


 俺は、念話でキリンジに聞く。


 『不死の森は500年前の冥王様の拠点ですよ』


 『そこまで知っているというこは、キリンジはやはり、500年前の冥王の配下だったのか?』


 『さて、どうでしょう。それはグレイ様が完全に冥王に目覚めたら分かることです』


 相変わらず、思わせぶりな態度をとるやつだ。


 しかし500年前の冥王の拠点か、一度見に行って見るのも悪くない。


 「ミコ、サーラ。次の行先は不死の森に行って見ようと思う。異論はあるか?」


 「私はありません」


 「私もありません」


 決まりだな、次の行先は不死の森だ。


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