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30話 未踏破ダンジョン 其の5

 キリンジを倒して、3日おれは、体の調子を整えていた。

 ブーストの上にブーストをかけたおかげで体に負担が大分かかったからだ。

 

 「グレイ様、あの時は役に立つどころか、足を引っ張る形になって、申し訳ございません」


 「私もです。少し調子に乗っていたみたいです、申し訳ございません」


 と、ミコとサーラ。


 「きにするな。俺もまだまだ強くなれる事が分かったし、結果的に勝てたのだから」


 あれから、ガイア、アマーリアにパウロ達と自分が戦闘に置いて、遅れを取っていることにふがいなさを痛感しているみたいで、亜空間内でも自主的に戦闘訓練をするようになっている。

 配下達が向上心を持つことは良いことだ。

 さて、そろそろダンジョンに挑むころあいだ、100層の守護者部屋にはヴァフォメットという悪魔が守護者のようだ。

 キリンジが言うには俺なら楽に倒せると言っていたが、90層のキリンジでさえ苦戦したのだ、ここは慎重に敵を殲滅させながら、配下の能力を上げていかなければならない。

 俺たちは91層の探索を開始した。

 91層からの敵は下級の悪魔達だった。

 ハッキリ言って81層かの鬼たちのほうが強く感じられた。

 それでも何があるかわからないので配下達を亜空間から出して悪魔達を殲滅していく。

 俺の配下達も大分増えているため、生きている配下達は体力の分配を考え交代で戦いに参加させている。

 91層の敵を殲滅させて、92層に進む。

 キリンジの戦闘を経験したからか、俺には下級悪魔達は雑魚でしかなく群れてきてもほぼ一太刀で倒すことができる。

 悪魔たちは経験値としは、うまいらしく配下達もメキメキと能力が上がっているのが、分かる。

 95層あたりからは、悪魔達も魔法を使い始めて少し厄介になって来たが、それでも配下達は上手く対応して悪魔達を屠っていく。

 96層では、オーバーフローを起こすんじゃないかと思うぐらいの悪魔達がいた。

 俺は魔力を多めに込めて魔法を多重展開して


 「ファイアーストーム、アイスフロスト」


 で一気に敵を焼き払い、動きを封じ込め配下達と止めを刺していく。

 そうやって、漸く、100層の守護者部屋にたどり着いた、ここで少し休憩を挟み。

 100層の守護者ヴァフォメットに挑む。

 ヴァフォメットは頭が山羊、体が人間、下半身が牛と言った悪魔だった。


 「グオオオォォ」


 というヴァフォメットの雄たけびと共に戦闘が開始された。

 最初にサーラが弓矢でヴァフォメットの目をねらうが、腕でガードされてしまう。

 それでも腕に矢が刺さるぐらいなので、そんなに硬くないことがわかる。

 俺は無属性の身体能力強化と風魔法をエンチャントしてパワーとスピードを上げる。

 そして、接近戦に持ち込む、ヴァフォメットもそれに応えるが遅い。

 これなら、キリンジの方が遥かに強かった。

 俺は、ヴァフォメットに無数の斬撃を与える。

 サーラが弓矢でヴァフォメットの右目を射貫いた。

 片目を失ったヴァフォメットの死角からミコがハンマーで攻撃を仕掛ける。


 「アースインパクト!」


 直撃をもらい、ヴァフォメットもたたらを踏む。

 止めに俺が、俺がヴァフォメットの心臓を一突きででヴァフォメットは倒れた。

 死体を亜空間にしまう。

 すると100層の扉が開きそこには漸く帰還の転移結晶が現れた。

 だが、ここで帰るわけには、いかない。

 キリンジがコアルームで待つと言っていたからだ。

 俺はダンジョン機能を使いコアルームに移動した。

 

 「お待ちしてました、無事にヴァフォメットも討伐されたのですね」


 「キリンジ、お前は何者なんだ?明らかにヴァフォメットよりもお前の方が強かった」


 「私はここのダンジョンマスターです。グレイ殿と同じね」


 「ダンジョンマスターがわざわざ90層の守護者をしていたのか?」


 「今回は特別ですよ、だれも踏破出来なかったダンジョンを踏破しようとしている者が居るとしり、興味がありましてね。通常の守護者はゴズとメズの劣化版が守護者ですよ」


 「それで、約束通り俺の配下になるのか?」


 「ええ、約束通り配下になりましょう」


 そういって、キリンジとゴズとメズは跪く。


 「ダークソウル」


 でキリンジ、ゴズとメズを配下にした。


 「キリンジを配下にした今、このダンジョンはどうなるんだ?」


 「私経由でグレイ様のものになります。ですのでこのダンジョンで修業はできますよ。あくまでこのダンジョンのマスターは私になりますので、私自身にはモンスターは襲い掛かってきませんので私自身には意味がありませんがね」


 なるほど、周回できるなら、配下の経験値にはなり、能力はあがるわけか。


 「それとこれは、重要なことです。グレイ殿はまだ人間にも関らず、大分冥王の力が使えています。これからは、より一層命の危険にさらされることになるでしょう。冥王になる運命として死があなたに近づいてくる」


 死が近づいてくるか、確か生まれ前も闇の中で、そんなことを言われた気がする。


 「まだ人間でいたいなら、より強くなることです。私をブーストを使わずに勝てるぐらいにはね。と言う事で配下として、明日からは私との稽古も追加していただきます」


 確かにキリンジとの稽古は為になるはずだ。

 さて、100層のダンジョンを踏破したことをギルド長に報告しなければならない。

 証拠としバフォメットの死体も手に入れたし問題ないだろう。

 俺は、コアルームから空間転移し100層の転移結晶に触れて地上もどり、冒険者ギルドに向かう。


 「おい、ハーデスが帰って来たぞ」


 「マジか!?ついにあのダンジョンを攻略したのか?」


 「これであいつらもSランクに昇給間違いないだろうな」


 また、ギルドでは騒がしく視線を無視し受付にいく。


 「Aランクパーティーのハーデスだ、ギルド長に合いたい」


 「はい、帰って来たらすぐにお通してしろとのことですので、ご案内いたします」


 そしてギルド長に会うことになった。


 「よく帰って来てくれた。して、ダンジョンは何層まであったのだ?」


 「ダンジョンは100層まで、最後の守護者はヴァフォメットでした。死体を持ち帰っています。解体ばでご覧になりますか?」


 「ああ、是非見してくれ、ヴァフォメットなど伝説かと思っていたからな」


 俺たちは解体場に移動してヴァフォメットの死体をだす。


 「これがヴァフォメットか、何ともおぞましい」


 再びギルド長室に戻り、ダンジョン内の事を説明する。

 伏せることは伏せて説明したが。


 「なるほどな、危険なダンジョンと言う事は分かった。他の冒険者達にも伝えて下手に行動しないように注意喚起はしておこう」


 「それからお前たちのパーティはSランクに昇格させることが決まった。おめでとう。さあ、ギルドタグを貸してくれ」


 俺達個人のランクは俺はSに、ミコとサーラはAランクになり、パーティーとしてはSランクに上がった。



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